チューリッヒ保険(以下チューリッヒ)はこのたび、メガソーラー発電(大規模な太陽光発電)設備工事に関するリスクを包括的に補償する保険商品の一般発売を開始した。

この商品は、メガソーラー発電設備の工事期間を対象とし、地震に起因する事故や工事遅延に伴う利益損害も補償する新しいパッケージタイプの保険で、1メガワットから数十メガワット出力規模の大型メガソーラーまで対象とすることが可能。(1メガワット=1000キロワット)。

2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度が導入され、国内外からメガソーラー発電設備に対する投資が活発となっており、1メガワット以上の事業計画は、2014年4月末時点で約377万キロワット分(8822件)が経済産業省により認定されている。その一方で、現在運転を開始している設備は約250万キロワット分(1282件)と約7%の稼働率となっている。これについては、認定をうけたものの、土地・設備が一定期間内に決定しないケースについては認定を取消す方向性が示されたこともあり、今後は事業の着工が本格的に進み始めることが見込まれているという。さらに、メガソーラー発電設備工事にあたっては、融資を行う銀行や投資ファンドなどから、工事に伴い一定基準の保険付保の要請や、特に外資系ファンドが投資を行う場合には、地震補償が必須で求められるケースも散見されているとしている。

そこでチューリッヒは、メガソーラー発電設備工事に対し、工事期間中の組立保険、損害賠償責任保険、操業開始遅延保険の3種類の保険をセットにした商品を、一般発売することにした。

商品の特長

  • メガソーラー発電設備の工事に伴うリスクを包括的に補償する、専用のパッケージ商品

  • 一般に引受けが難しいといわれている操業開始遅延保険(操業開始が遅延した場合の利益損害の補償)も、パッケージのため引受けることができる

  • 組立保険と操業開始遅延保険は、津波・噴火、さらには地震に起因する事故も対象とすることが可能

チューリッヒは、今後も「ケア」の精神と「イノベーション」の発想に基づき、顧客にとってより価値のある魅力的な商品やサービスの提供に努めていくとしている