俳優の大泉洋が、井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を原作にした映画『駆込み女と駆出し男』に主演することが27日、明らかになった。

映画『駆込み女と駆出し男』に主演する大泉洋

同映画は、作家・井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を原作にした人情エンタテインメント。江戸時代の駆込寺・東慶寺を舞台に、駆け出しの医者であり戯作者見習いの男と、さまざまな事情を抱えて駆込んでくる女たちの織り成す人情ドラマが展開する。監督は、『クライマーズ・ハイ』、『わが母の記』を手がけた原田眞人が担当する。

主演の大泉は、駆出しの医者で戯作者見習いの主人公、中村信次郎を演じる。東慶寺門前に建つ御用宿の主人、源兵衛とともに駆け込み女たちの人生のリセットを手伝い、奇抜なアイデアと戦術で男と女のもつれた糸を解き放ち、訳あり女たちの人生の新たな出発を手助けしていく。大泉は「江戸時代の様々な女性の『駆込み』という事件を通して、その時代に生きる人々を時に切なく、時にコミカルに描いた娯楽作品です。恐らく皆さんが今まで見たことがないくらいスピーディーでエネルギッシュな時代劇だと思います」とメッセージを寄せている。原田監督は「大泉洋の信次郎は井上ひさし世界の戯作者を見事に演じ切って唯一無二です。『素晴らしい』とか『素敵』といった言葉の使い始めを描く時代劇になったのは、大泉話術の魔力です」と絶賛している。

また、東慶寺に駆け込んでくる女として、ろくでもない放蕩三昧の亭主に愛想をつかし東慶寺に駆け込むも、復縁を懇願する亭主に心は揺れる顔にやけどの痣を持つ鉄練りの達人・じょごを戸田恵梨香が、同じく日本橋唐物問屋主人の妾で、惚れて惚れて惚れぬいた男の元から何故か離れて寺にやってくる・お吟は満島ひかりが演じることも決定した。

戸田恵梨香

満島ひかり

撮影は、4月15日にすでにクランクアップ。京都、滋賀、姫路、奈良、大阪ほか、原田監督が出演したトム・クルーズ主演の映画『ラスト サムライ』(2003年)でも撮影に使われた、兵庫県姫路市の円教寺での撮影を敢行された。公開は2015年5月を予定している。