富士急行は7月12日、新「フジサン特急」8000系の運行を開始する。小田急電鉄から譲渡された小田急ロマンスカー20000形(RSE)を改造した3両1編成の特急型車両で、客室の床面は初代車両より約20cm高く、横幅160cmの大型窓でよりワイドな眺望が楽しめるという。

新「フジサン特急」8000系外観イメージ

同車両の車内には、3列シート席や小グループ向けのセミコンパートメント席、子供向けの運転台が付いた席など、バリエーションに富んだ座席を設置。ファミリーや仲間同士で車両内を自由に移動しながら、座席や眺望の違いを楽しめるようになっているという。1号車は追加料金が必要な定員制の「展望車両」とし、ソファータイプの座席を運転室後部に設けた。座席定員は初代車両(定員112名)より約40%増加して160名に。

各座席の枕カバーにもこだわり、無農薬有機栽培綿を富士吉田市の伝統産業「ふじやま織」の技術を用いて織り上げた特製品を採用した。車体には、「フジサン特急キャラ選挙」で選出された44体と一般公募で寄せられた14体、計58体の「フジサン」キャラクターをデザインしている。

8000系は12日以降、「フジサン特急」(大月~河口湖間)平日5往復、土休日7往復のうち、平日2往復、土休日4往復に投入される。ただし、JR東日本の特急「成田エクスプレス」の富士急行線への直通運転が始まる7月26日以降の土休日は、7往復のうち3往復が8000系での運転となる(9月28日まで)。