日本産業カウンセラー協会は6月10日、2013年度の全国の相談室および通年無料電話相談「働く人の悩みホットライン」の相談件数と相談内容についてとりまとめ、発表した。

相談室及び無料電話相談の利用件数の推移

相談室利用も直近5年で1.5倍に増加

今回は、2013年4月1日~2014年3月31日までの1年間の相談件数と内容を対象とした。その結果、同期間中の相談室の相談件数は、総計4,458件(2009年度比1,254件増)、通年無料電話相談「働く人の悩みホットライン」は総計4,282件(2009年度比2,764件増)となった。直近5年間で、相談室の利用が1.5倍、ホットライン利用が3倍に増えている。

利用者の年齢層は、相談室及びホットラインのどちらにおいても、中間管理職層にあたる30代、40代が多い。いずれも、全体の6割強を占める結果となっている。

年代別の相談室とホットライン利用者の比率

相談分野別割合を見ると、相談室・ホットラインとも「職場の問題」が最も多くなっている。具体的には「仕事のこと」(相談室 39.2%、ホットライン 27.9%)、「人間関係」(相談室 34.0%、ホットライン 43.2%)の2項目が他の項目に比べ突出して多い。これらの悩みについて職場内で解消するための場やコミュニケーションが不足していることが推測できる。

相談室とホットライン利用者の相談分野別割合

電話相談では、女性からの相談が約6割を占めている。相談内容も「職場でのセクハラ・パワハラ」に関する相談が相談室利用時に比べ、約5倍と大きな差が出ている。

統計データの詳細は、日本産業カウンセラー協会ホームページでも公開している。