ネスレ ピュリナ ペットケアは、猫の飼い主を対象にした飼育実態と意識調査をこのほど行った。

その結果、「フードの量を制限しているか」の問いに対して、46.3%の人が「制限をしていない」と回答。さらに「いつでも食べられる状態」の環境の人が44%を占めた。さらに、「おやつをあげているか」の質問については、42.3%が「あげている」と回答。以上の結果から、猫独特の食習慣はあるものの、食べたい放題の食生活や、愛猫の食事の適正量を把握できていない人が多いことが明らかになった。

一方、「愛猫は太っていると思いますか?」の問いに対して、「太りすぎ」(5.5%)、「やや太りすぎ」(32.8%)を合わせると4割近くが飼っている猫の“メタボ”を認識していることがわかった。また、愛猫が「太っている」と答えた人にその原因として訊ねた質問では、「運動不足」がトップ(68.0%)。次いで「フードの食べ過ぎ」が54.9%と続き、太った原因が食事にあることを自覚している人が半数以上にのぼった。

今回の調査結果を受けて、白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック総院長の佐藤 貴紀先生は「猫の肥満は非常に危険。まず第一に、糖尿病、肝硬変、脂肪肝、心臓病、皮膚病、関節への負担といった非常に危険な病気を招きます。そして何より、寿命は短くなり死亡率を高めることが知られています」と助言。さらに、「第二に一度肥満になるとダイエットが非常に難しい。人間や犬の場合は、運動を容易にすることができるため、消費カロリーを増やすことができますが、運動があまり行えない猫の場合は消費カロリーが少ないため、痩せにくいと言われています」と続ける。

こうしたことから、調査を行ったネスレ ピュリナ ペットケアでは、愛猫の食欲に任せて育ててしまう飼育を『ゆとり飼育』と命名。“脱メタボ猫”の解消のために、まず始めたいのは食事を低カロリーフードに変え、摂取カロリーを抑えるなど猫の食事の見直しを推奨する。佐藤先生によれば、猫にも1日に必要な摂取カロリーは決められており、「この摂取カロリーが1日の必要カロリー数を超えることで肥満につながります。そこで、栄養バランスを整えながらも、カロリーを抑えていくことが適正体重の維持につながる」と述べ、猫の場合も適切な食生活の管理が重要であることを訴えている。