真飛聖が、吉岡秀隆主演のWOWOWの連続ドラマW『トクソウ』(5月11日スタート 毎週日曜 22:00~)にヒロインとして出演する。元宝塚歌劇団・花組トップスターから女優に転身してからこの春で3年目を迎える彼女だが、今回演じた司法記者の役作りから、共演者との撮影裏話、女優としての今の心境について話を聞いた。

真飛聖
1976年10月13日生まれ。神奈川県出身

『トクソウ』は、弁護士で元検事の郷原信郎が、由良秀之名義で出版した『司法記者』を原作にした硬派な社会派サスペンス。ドラマ『鈴木先生』などを手掛けた河合勇人と滝本憲吾が監督を務めた5話構成のドラマで、日本の最強捜査機関である「特捜検察」の実態にリアルに斬り込んだ野心作となっている。吉岡秀隆演じる主人公は、強い信念を持ち、正義を貫いていく特捜検事・織田俊哉。真飛は、織田の元彼女で、毎朝新聞に務める美人司法記者・桜井智子役に扮する。

――司法記者役にはどんなふうにアプローチをしていきましたか?

智子は"くノ一"とも言われている記者なので、ちょっと女性の部分も垣間見せないといけなかったから、そのさじ加減が難しかったです。司法記者にもいろんな人がいるから、こうあるべきだと作りすぎるのも変だと思ったので、芯の強さも持ちながら、ちゃんと順応できるようなタイプの女性として演じていきました。普段の智子は、男社会の中で闘っているけど、実は繊細なところも持ち合わせている。ただ、それを見せないようにしているだけ。織田さんといる時は、弱い部分や女の子の普通っぽい点も見せられるけど、通常は強く凛としている。男たちの世界で生きていくうえで、強くなっていった人なのかなあと思いました。

『トクソウ』

――智子のキャラクターに共感する部分があったとか

私も宝塚時代は、女性社会の中で、みんなと切磋琢磨していました。誰もがスターを夢見て宝塚に入るわけですから、その中でどうやって自分を活かしていくかってことを日々考えてやっているんです。私もそういうところで20年間ほどやってきていたので、何かを勝ち取るためにやるという意味では、似ているのかなと、改めて感じました。

――初共演をした吉岡秀隆さんの印象はいかがでしたか?

『北の国から』の印象が強かったので、とても穏やかで寡黙な方をイメージしていたんですが、実際には気さくでひょうきんな部分をお持ちの方でした。休憩中もけっこういろいろとお話をしてくださったので、そこはちょっと意外でしたね。また、吉岡さんは、他の作品でも素朴な役どころが多かった気がしますが、今回は一見そうでも、正義感がとても強い役なので、第一印象とのギャップをすごく感じました。