俳優の向井理が、松本清張原作ドラマ『死の発送』(フジテレビ系 5月30日21:00~)で主演を務めることが23日、明らかになった。
松本清張の『死の発送』初の映像化となる本作で、向井は執念深く殺人犯を追いつめていく週刊誌記者・底井武八を演じる。底井は、上司の指示である横領事件を追跡していたが、横領事件の前科者である元官僚が殺されたことから、事件は横領事件から殺人事件へと発展。そして、今度は、岩手県水沢の林でトランクに詰められた男性の絞殺死体が発見される。トランクは、東京から岩手まで送られてきたことが判明し、上野でトランクを発送した男の似顔絵は、殺された男の顔に酷似していた。
底井役の向井のほか、底井の同僚・津村亜紀には女優の比嘉愛未、2人の上司である週刊誌の編集長・山崎治郎には俳優の寺尾聰が決定。また、物語の鍵となる"競馬馬"の厩舎主であり調教師・西田隆三を俳優の寺島進、その馬主で代議士の立山寅平を俳優の大杉漣が演じる。なお、作品で重要な意味を持つ競馬シーンは、盛岡競馬場でロケを敢行した。
「推理ものは全く初めてだった」と言う主演の向井は、「松本清張の原作を現代風にアレンジしているということもあり、状況などを説明するセリフが多くて大変でした」と振り返り、「いろいろな情報が組み合わさって真相に近づいていくという謎解き部分を、見ている方にわかってもらえるよう演じたつもりです」と話している。
津村役の比嘉は、「私の役は、自分で望んだ仕事でないということで最初はやる気のない感じなのですが、それが向井さん演じる底井と共に動くことにより意識が変わっていくので、津村自身も成長していく役どころとして一生懸命演じました」と、自身の役についてコメント。
また、キャスト陣はお互い共演も楽しみ、向井は「寺尾さんとは初めて共演させていただきましたが、本番以外ではお芝居のことや、今までのご経験などをたくさん話してくださり、とても影響を受けました」と話し、寺尾も「自分が先輩たちから教えてもらってきたことを前途有望な若い役者たちに伝えられるのが幸せに思います」と喜んでいた。