近年、スイーツ好き女子を中心にパンケーキが人気を呼び、各所で専門店が次々とオープンしたのはご存知の通り。巷では大変な盛り上がりを見せたが、昨年よりそのパンケーキに取って代わる勢いで話題を呼んでいるものがある。それがクロワッサンを用いたスイーツだ。

ニューヨーク発クロワッサンドーナツ

クロワッサンと言えば、サクサクの食感と品のいいほのかな甘みで定着しているパンの一種だが、それが今、スイーツとして様々な形で商品化されているという。

きっかけはアメリカ・ニューヨーク。昨年夏頃、一部メディアが"ニューヨーカーが並んでも食べたいスイーツ"として「クロワッサンドーナツ」を紹介すると、流行に敏感な女子が反応。徐々にその認知度を高めていったのだ。

一体どれほどの盛り上がりなのだろうか。このクロワッサンドーナツを日本人向けにアレンジ開発し、ブームを確固たるものにしたベーカリーチェーン「バンデロール」販売企画部PR販売促進課の清水善則氏に話を伺った。

「バンデロール」のクロワッサンドーナツ。一度軽く焼いてから揚げる製法で、サクサクながら油っこさを抑えた日本人向けの「ニューヨーク・クロワッサンドーナツ」(各165円)。フレーバーは「クリスピーチョコレート」「ストロベリーチョコレート」「リッチ抹茶チョコレート」「スマイルホワイトチョコレート」「塩キャラメルチョコレート」「レモンクリーム」と、4月1日から新たに販売開始された「マンゴー」の計7種類

こちらが噂のニューフレーバー「マンゴー」

「弊社の『ニューヨーク・クロワッサンドーナツ』は昨年7月に販売開始したのですが、月を追うごとに徐々に口コミで評判となっています。従来の他商品ですと1日200個売れれば大ヒットのところ、この『ニューヨーク・クロワッサンドーナツ』は1日1,200個くらい売れる日もあるほど。弊社で同商品の専門店を今年の2月と3月に都内各地で限定オープンしましたが、こちらも売れすぎて生産が追い付かずお客様にはご迷惑をかけてしまいました……」。

今までのヒット商品の約6倍の売り上げ!? 生産が間に合わないなんて、嬉しい悲鳴とはまさにこのこと。それにしても、これだけのヒットの背景とは何なのだろうか。

「最近は人気の食感というと"もっちり"や"しっとり"が主流でしたが、このクロワッサン生地で食べるドーナツは、表現できないし、食べてみないとわからないというまったく新しい食感で、これがウケたのではないでしょうか」。

そんなこと言われたら、今からでも買いに行きたくなるぞ!!

和と洋の融合で「クロワッサン たい焼き」

さらにクロワッサンは、一見ミスマッチとも思えるたい焼きとも融合している。この「クロワッサン たい焼き」を販売する「銀のあん」を運営するホットランド広報の丸山美嘉氏に話を聞いた。こちらもメガヒットらしいですね!?

「そうなんです! 定番のあずきのたい焼きでさえ、1日の売り上げ個数が店舗で1000枚を超えたことはなかったのですが、昨年9月から販売開始した『クロワッサン たい焼き』は売れる店舗では1日3,500枚以上も出ています。クロワッサンを取り入れることで今までたい焼きに馴染みのなかった若い女性にも親しんでもらえているので、購買層の拡大にも一役買っていますね」。

もう、ウハウハ状態なのを隠す気もないほどのヒットぶりの模様だ。

外はパリパリで中はモッチリ。クロワッサンとあずきの相性の良さが想像以上の「クロワッサン たい焼き」(4月1日以降210円)。バリ付きで2度楽しめるのも特徴。また、常温でもおいしいのは従来のたい焼きにはなかったところだ

4月1日発売の新商品「クロワッサンたい焼き リンゴカスタード」(240円)。青森産リンゴのシロップ漬けとシナモンの入ったカスタードをクロワッサンで挟み込んだものだ

確かにクレープなどと違い、若い女性がたい焼きを持って街中を歩いてる姿はなかなか目にしない気もするが、そんなイメージも変えてしまうのが、バリが付いてて見た目もオシャレなこのたい焼き。でも、そもそもなぜこのような商品を発売するに至ったのだろうか。

「弊社自慢の自家製あんをもっとおいしく食べてもらうために、新しい生地を開発しようとスポンジ生地やパイ生地など様々な材料で試作していくうちに、クロワッサンのサクサク感が非常にあずきと合うということを発見しました。この食べ応えが革命的に新しく、お客様からは『たい焼きじゃないみたい! 』という声をたくさんいただき大変好評です。次世代のたい焼きという感じですね」。

たい焼きもドーナツ同様、食感に新しいものを求めて試行錯誤を繰り返した結果、クロワッサンに辿り着いたということのようだ。このクロワッサンによる新食感ブームはさらに派生し、ラスクやベーグルにも広がりを見せているという。

まだまだ留まることを知らないクロワッサンのポテンシャルと快進撃! 次はどのような形で商品化され、我々を驚かせてくれるのか……今後も注目しつつ、食べていきたい!!

(文・A4studio武松佑季)