3月9日には、『saku saku』の聖地・ビナウォークでBlu-ray『saku saku Ver.10.0/大きな分かれ道』の発売記念イベントが行われた。『saku saku』"屋根の上"シリーズのファイナルイベントということもあり、会場にはなんと4,000人のファンが詰め掛けた。イベントには、8日の渋谷タワレコイベントに引き続き、アパート住人はフルメンバーが参戦。

イベント開始前に黒幕が登場。「サクサカーのうた」「リハーサルのうた」を披露

ビナウォークのイベントはsakusaku Ver.1.0~Ver.10.0の13年間のロケ地を振り返るコーナーから。Ver.2.0でのベルギー&オランダロケに出発の時、空港でこのジェイソンマスクは何だと止められた話や、Ver.5.5であかぎあいの地元宮崎へ13年ぶりに訪れた際、魔王(あかぎあいの父)が年をとっておらず驚いた話などの裏話が飛び出した。また、ドラマに初挑戦したVer.9.0では、テキトーな感じでドラマを撮りたい黒幕に対し、それを許さないマジメな撮影スタッフによって何度も安八の町を走らされたことを笑い交じりに振り返った。

そして"屋根の上"シリーズの最後の作品Ver.10.0の話題。ドラマロケ成功の願かけで、ロケ中一切風呂に入らないと誓った黒幕だが、トミタの「なんか、生ゴミの臭いがする」発言で、ユニットバスのシャワー室に飛び込んだというエピソードを披露し、会場は爆笑に包まれた。また、今回のロケで、アパート住人たちの絆を再確認することができたとコメントし、それを聞いた黒幕は「もう1年、やりたかったなぁ……」と思わずホロリ。

ギフト登場はVer.6.5だが、"ほぼ空気"な状態。しかも、ロケ中もバス酔いし、ポンコツぶりを発揮していたという

その後、歴代MCから黒幕へ当てた手紙がトミタによって朗読されたので、その全文を紹介しよう。

■四代目MC・三原勇希からのコメント
『せーの! ミノフスキー粒子! どうも「阪奈道路の鬼サソリ」こと、三原勇希です。こんなひどいあだ名をつけられ、ワケのわからない言葉と動きを発する事ができた屋根の上が、3月で終了になるなんて本当にさみしいです。サクサクで叩き込まれたガンダムや戦国の知識は意外と役立っていて、今では感謝しています。みんなと過ごした時間は本当に楽しかった。「No saku saku、No Mihara」だと卒業の時に言いましたが、そういう人たちがたくさんいるでしょうね。黒幕さんはみんなの大先生です。本当にお疲れ様でした。』

■三代目MC・中村優からのメッセージ
『今までに『saku saku』を基準にして取り組んだら痛い目を見る仕事もありましたが、それでもこの仕事をしていく上で、さらには、歳を重ねて生きていく上で、「忘れたくない気持ち」を教えてくれたのが『saku saku』、そして黒幕さんです。言いたいことがありすぎるのですが、ひとつだけ。『saku saku』が私にとってそうであったように、個性的な彼女たちとの、屋根の上での日々が黒幕さんのこれからを支えてくれますように。本当にお疲れ様でした!』

■二代目MC、木村カエラからのメッセージ
『黒幕さん、お元気ですか? 当時、サクサクMCをしていて、黒幕さんに鍛えられ、ガンダムには詳しくなるし、本当にいろんな経験をさせてもらい「わけのわからない大人でスゴイなぁ~」と思っていました。そして、「黒幕さんはずぅ~っと屋根の上にいるんだろうな~」って思っていたので何だか寂しい気持ちですが、13年間もしゃべり続けてきたんですよね……本当にお疲れ様でした』

■初代MC、あかぎあいからのメッセージ
『13年前に「saku saku」のMCになり、初めての収録日、男ばかりの現場に緊張し、音楽番組だと聞いていたのに音楽の話はなく、相方の人形が間に合わず、私ひとり……とか、「え~、大丈夫なの!?」と心の中で叫んだことを今でも鮮明に覚えています。それから二年間、私の実家も含め、いろんな場所へロケに行き、現場ではみんなほんとに仲良しで、毎回、収録というよりは親戚の集まりみたいだったなぁ~と。あの濃い~2年間は、楽しい思い出ばかりで、ほんとに黒幕さん含め、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。13年間、ほんとにお疲れ様でした。今後のご活躍も期待していますし、応援しています♪「saku saku」大好きです』

歴代MCからの手紙の読み上げが終了した後、観客から「13年間ありがとう! saku sakuフォーエバー!」というメッセージと共に、ファンからのコメントで綴られた幅5mのタペストリーが掲げられ、驚きの表情を見せた黒幕サプライズは大成功。その後の「みんなでうたおうZ」の生ライブコーナーに突入すると、「別府ヒップホップ」「杵築(きつき)のうた」「サクサカーのうた」の3曲を披露し、本日一番の盛り上がりを見せた。

2日間のイベントに参加したサクサカーからの熱いメッセージ

サクサカーと合唱した「みんなでうたおうZ」ライブ

そして、いよいよイベントは最終局面。メンバー1人1人の挨拶が行われた。トミタは「まったく芸能界を知らない状態で、初めてかかわった仕事がsaku sakuです。最初は戸惑っていましたが、収録を重ねるにつれ、この番組が長く続いた理由がわかりました。サクサカーさんからのお便りやイラストを見ると、他にはない良さがある番組で、将来こうなりたいという理想がここにありました。本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。

最後に黒幕は自分の気持ちを正直に伝えながらも、「でも、決まったことなんで、前進あるのみ。さらに見えたピリオドの向こう側めがけて突き進みます。思えば皆さんからのネタや写真あっての13年間だったと思います。本当ありがとうございました」と挨拶した。会場4,000人の観客は黒幕へ向けて大きな拍手送り、"屋根の上"シリーズ「saku saku」の最後のイベントは幕を閉じた。

最後にステージを降りる際、黒幕とトミタはハイタッチを交わし、笑顔でそれぞれの想いを感じとっているようだった。ありがとうsaku saku! ありがとう黒幕!!