ドラマを見ていると、ショコラを食べたくなってくる!

来週ついに最終回を迎える人気ドラマ「失恋ショコラティエ」。「あざとかわいい」「石原さとみ女子」なんて言葉も出てくるほど人気なのが、石原さとみさんが演じている高橋紗絵子。紗絵子は、俗に言う"ぶりっこ女子"なのです。でも、彼女の言葉や行動が多くの男性、そして女性までも虜にしています。そこで今回は、彼女の魅力を探ってみたいと思います。

「THEモテテク」と思わせない自然体

ふわふわっとした素材の服やホワイトやピンクといった男性好みのコーディネート……見るからに女性らしさがあらわれるものです。さらに、髪型もふわっとしていて、女らいらしい柔らかな雰囲気があります。恋愛ノウハウでも、服装は白だったり、ふわっとした物が良いと言われています。また、甘え方や喜んだ時にさりげなく腕を組むしぐさなど、恋愛テクニックの王道です。

そして、そのモテテクの中でももっとも気になったのが、彼女のモテテクの基本が"純粋さ"である点。例えば松本潤さんが演じる小動爽太とデートをした帰りに、「今日はとっても楽しかった」と伝えるときや「またデートして」と誘う時、とても嬉しそうで、かつ、恥ずかしそうな態度をとっているため、よくあるモテテクも「はい、モテテクです! 」と感じさせません。このような自然体であることにより、男性を翻弄しているのではないでしょうか。

ミステリアスでい続ける

このドラマにハマる理由として、「紗絵子って、結局誰が好きなの? 」と言う部分ではないでしょうか。彼女は結婚しているものの爽太の愛をしっかりと受け止めているため、彼もどんどんハマっていっています。

しかし、時々爽太は「本当に愛されているのか」と悩むことがあります。それは、彼女はいつもニコニコしており、身振り手振りも大袈裟で、もてなし甲斐のある女性といった感じですが、時々見せる氷のように冷たい表情に爽太も「彼女は何を考えているんだろう」と悩んでしまうほどです。

逆に言えば、女性としての秘めた部分をしっかり秘めたままいることに成功しているのです。それにより、男性を不安に感じさせ、"完全に手に入った感"がありません。女性が愛され続けるためには、「全てを見せないこと」と言われています。彼女のように、要所要所で見せる冷めた顔が男性の不安感を誘い、「もっと愛されるために」という行動をとるのではないでしょうか。

ただのぶりっこではない

紗絵子は、女性から見ると単純に「嫌な感じ」かもしれません。しかし、一瞬嫌な感じになるものの、憎めない……むしろ見習いたいと思う女性も多いのです。それは彼女の行動がただのぶりっこではなく、恋愛に対してきちんと筋が通っていて、信条のようなものを持っているところが共感を呼ぶ理由だと思います。

彼女は、メールにハートマークを付ける、また会いたいことを伝える等といった恋愛テクニックを披露しますが、恋愛に対することを問われると相手が何も言えないくらい、まっすぐな言葉を返すことがよくあります。そんな言葉を聞いていると、彼女の愛することへのまっすぐさが伝わってきます。

そして何よりも、男を落とす! と言うよりも、自分が好きな人に好かれるために、かわいくあろうとし、好かれるためにモテテクを使っているのがわかります。

女性の願望が集約

女性は、いくつになっても女性として扱ってもらいたいと思うものです。しかし「どうせ私なんて」「こんな年だし」「結婚してるし」なんていろんな心の制約が、女性であることを楽しむ障害や諦めをうむようになります。しかし彼女は、結婚していても愛されることを望み続け、そのための努力を一切惜しまない。

女性が心のどこかに感じている「願望」の部分を、紗絵子が代わりに演じているように感じ、「嫌いになれない」という主婦もいるようです。

ドラマは来週最終回。彼女のことが最後までわからないままか、彼女がどうして今の彼女のようになったのか。そして何よりも、彼女の魅力は後からじわじわやってきます。ただの計算高い女ではなく、ただの天然でもない。実はとても賢い女性なのかもしれません。

著者プロフィール

片瀬萩乃
恋愛作家
常に相談者の立場に立った前向きなコメントに「恋愛の楽しさを思い出した! 」「自分の気持ちに自信が持てた! 」と多くの女性からアツい支持を得ている。著書に、シリーズ合計20万部突破した『モテ本! 』『モテ本! ハイパー』『モテ本ビジュアル強化BOOK』(以上、大和書房)、『終わらない恋をするための恋愛のルール』『喜ばせハンドブック』(以上、中経出版)、『永遠に彼が夢中になる恋愛のルール』(二見書房)、新刊に『しあわせのはじまりは、ときめきから』(学研)がある。 オフィシャルサイト「恋結‐コイムスビ‐」、オフィシャルブログ「today+」も展開中。