京阪電気鉄道と京阪流通システムズはこのほど、樟葉駅前の商業ビル「KUZUHA MALL」(3月12日にグランドオープン)内に開設する鉄道ミュージアムゾーン「SANZEN-HIROBA(さんぜんひろば)」の詳細を発表した。

京阪電車旧3000系特急車の「デジタル動態保存」などを行う鉄道ミュージアム「SANZEN-HIROBA」イメージ

「KUZUHA MALL」の「南館 ヒカリノモール」1階に開設される「SANZEN-HIROBA」は、広さ約960平方メートル。昨年3月末に引退した旧3000系特急車(テレビカー3505号車)や、京阪沿線を表現したジオラマ展示を行う「レイルゾーン」と、ステージや大型ビジョンを活用して各種イベントを開催する「イベントゾーン」で構成される。

「レイルゾーン」に展示される旧3000系特急車では、運転操作に合わせて画像や走行音が流れ、擬似的に走行体験が楽しめる「デジタル動態保存」を実施。車掌台での車掌体験も可能だ。運転体験・車掌体験は有料(料金未定)。車内見学は無料で、併設のプラットホームから自由に立ち入ることができる。

なお、オープン当初は混雑が予想されるため、運転体験・車掌体験は5月上旬から開始予定。それまでの期間は係員によるデモンストレーション運転を行う。

また、8000系特急車の先頭部モックアップも置かれ、実車の運転台を使用する運転シミュレーターも設置。このために新たに撮影したという運転台からの映像を見ながら、リアルな運転体験が楽しめる。5月上旬からは、通勤型車両2600系の運転シミュレーターも増設。運転台とモニターが一体となった簡易型ながらも、ハンドル類は実車の部品を使用するという。運転シミュレーターの利用は抽選制で、1回(約5分)300円。

「イベントゾーン」には、過去に使用されたたヘッドマークや、開業時から使用してきた歴代のレールなどをディスプレイ。京阪電車最古のレールなど、これまで公開することなく保管されていた貴重な資料も多数展示されるという。「SANZEN-HIROBA」は3月12日10時オープン。年中無休で、営業時間は「南館 ヒカリノモール」物販店舗と同じ10~21時。入場無料だが、運転シミュレーターやジオラマ運転などは有料となる。