20年ぶりの快挙に、荻原次晴氏も号泣だ(画像はイメージです)

ロシアで開催されているソチ五輪で日本時間12日、スキーのノルディック複合個人ノーマルヒルが行われ、渡部暁斗選手が銀メダルを獲得した。日本の複合個人メダルは実に20年ぶりの快挙。歓喜の瞬間を見届けたキャスターの荻原次晴氏は、生放送中に"男泣き"した。

20年間、胸にため続けていた想(おも)いが爆発した。民法テレビ局のキャスターとして競技の行方を見守っていた荻原氏は、渡部選手の銀メダルが決まると「日本の皆さん、応援ありがとうございました!」と、国民への感謝の言葉を述べた。さらに「本当にこの20年間、ノルディック複合はですね、期待していただきながらもメダルが取れなかったんです……。本当に苦しかったんです、ノルディック複合は!」と言葉を続けると、涙で顔がくしゃくしゃに。しばらく顔を伏せて男泣きをし、言葉を発することができなかった。

自身もノルディック複合の選手として、長野五輪に出場した経歴を持つ荻原氏。ただ、日本人選手の同競技の個人でのメダルは、1994年のリレハンメル大会で河野孝典選手が銀メダルに輝いて以来、4大会連続でゼロ。まるで、その責任をすべて一人で背負い込んでいるようだった。

なんとか落ち着こうと、スーツの胸ポケットからハンカチを取り出した荻原氏は涙を拭うと、「ありがとうございました……。(渡部)暁斗、本当に良かったよ!」。その一言を発すると、再びあふれ出す感情を抑えることができず、涙した。

荻原氏の渡部選手とノルディック複合を思う熱い気持ちに、ネット上では「荻原さん男泣きや。見てるこっちも泣きそうになるわ」「荻原さん大号泣!!! あぁ、胸に迫る」「渡部さんの銀にも感動したけど、その後の荻原さんの男泣きにもらい泣きしたわ」などと好意的な意見が多数寄せられている。

北野建設に所属する渡部選手は、荻原氏の兄で、アルベールビルとリレハンメル五輪において、ノルディック複合団体で金メダルを獲得している荻原健司氏に師事。兄の愛弟子だっただけに、喜びもひとしおだったのだろう。

12日の深夜に更新された荻原次晴氏のブログでは「いやぁ泣きました、号泣です。嗚咽というんだそうです」と、号泣シーンを振り返った。さらに「ノルディック複合の渡部暁斗がリレハンメル以来、20年ぶりのメダルをとりました。期待をしてもらいながらも応えることができなかった20年、苦しかったです。複合関係者みんな苦しかったです。暁斗ありがとう!」と素直な心情を明かしている(共に原文)。