フィンエアー初のトロムソ便が、1月1日~3月28日限定で運航される(写真はトロムソ空港にて)

ヨーロッパへ「最短最速」のエアラインとして知られるフィンエアーは1月1日、オーロラの拠点、また、町並みの美しさから「北欧のパリ」とも称されるノルウェー・トロムソ便を就航した。その初便に乗って、オーロラに会いに行ってみた。

オーロラの街へ楽々アクセス

平面地図だと北欧は遠いような気がするが、実はヨーロッパへの最短路線なのだ

日本から一番近いヨーロッパはどこかご存知だろうか。地球儀を見てみると分かるのだが、実はフィンランドなのである。そのフィンランドのフラッグ・キャリアであるフィンエアーは、成田・中部・関空-ヘルシンキを約9時間30分で結んでくれる。2014年1月現在、フィンエアーはヨーロッパの約40都市に同日接続するため、観光のみならずビジネス利用としてもメリットが大きい。

北欧では、10月~3月がオーロラ観測に最も適したシーズン。フィンエアーはオーロラリゾートしてフィンランド内に5路線(イヴァロ、キッティラ、ロヴァニエミ、クーサモ、ケミ)を、そして1月1日~3月28日の月・水・金限定で、トロムソ便を運航している。

ヨーロッパの各都市経由だと、少なくとも2回乗り継ぎをしないとトロムソへはたどり着けないが、フィンエアーなら、日本-ヘルシンキ、ヘルシンキ-トロムソと1回の乗り継ぎで済む。オーロラに向けてはやる心を分かってくれる、アクセスの良さである。

機内から始まる北欧タイム

成田を12:00に発った飛行機は、ヘルシンキへ15:20に到着する。フィンエアーは2013年春より、マリメッコの定番柄を用いた「Marimekko for Finnairコレクション」のテキスタイルとテーブルウェアを採用しており、そのデザインはエコノミークラスでも楽しめる。クッションのみならず紙コップやペーパーナプキンなどからも、いち早く北欧気分が始まる。

CAの制服は白と黒のシンプルなデザイン

エコノミークラスでもクッションとブランケットはマリメッコ

フィンランドのビール「KOFF」を飲みつつヘルシンキへ向う。2種類から選べるエコノミークラスの機内食でも、さりげなくマリメッコが登場する

ヘルシンキ-トロムソ便は20:15発。その間、空港内のムーミンやマリメッコのショップで買い物を楽しむのも、ラウンジでくつろぐのもいい。ヘルシンキ・ヴァンター空港は、IATA旅客評価調査で世界第1位に選ばれたこともある空港。案内表示や移動のスムーズさ、また、北欧ならではのレストランやショップが特長となっている。

2011年世界の最優秀ラウンジに選ばれたフィンエアーラウンジ。ラウンジ内には、専用のリングを差してテーブルに置くだけでiPhoneが充電できるスペースもある

空港内には、フィンランドのデザインに触れられるショップも多い

トロムソへ向う初便の搭乗口には愛らしい子供の姿も。初便は定刻に出発した

初便はまるで「オーロラライナー」

初便となった1月1日は元旦ということで、機内ではスパークリングワインとゴディバが全員にサービスされた。成田-ヘルシンキではA330-300であったが、トロムソへはEmbraer ERJ-190が導いてくれる。そのフライト時間は約1時間なので、あっという間に過ぎてしまう。また、フライト中にオーロラが見えたという声があがり、早くも始まったオーロラ観測に、機内はにわかに色めきたった。

ヘルシンキ-トロムソはEmbraer ERJ-190を使用。機内では特別にスパークリングワインとゴディバが振舞われた

撮影の準備が整わない内に、巨大なオーロラが出現! リモコンを接続していなかったことが悔やまれた……

トロムソ空港から市内までは車で15分程度。通常、オーロラ観測は光の干渉がない山の中などがスポットとなるが、トロムソは街中で観測できる。ホテルに到着したのは22:00前だったため、初日からオーロラ観測ができることになる。

そしてまさにこの日、地元の人も「あのオーロラを観たか!」と言い合うようなオーロラの爆発に出合えた。オーロラに出合えるかどうかは運次第なのだが、この日のトロムソ便は間違いなく、最短最速でオーロラに向ったまさに「オーロラライナー」となった。フィンエアーのトロムソ便は3月28日までの限定運航のため、是非そのチャンスを逃さないでいただきたい。

※取材協力:フィンエアー、スカンジナビア政府観光局