2014年の1月号表紙

世の中にはたくさんの猫の情報があふれている。媒体は紙だったりウェブだったりと様々だが、かわいらしい猫の写真やコンテンツを気軽に楽しむことができるのは本当にありがたい限りだ。

そんな猫の情報を取り扱うメディアの中に、たくさんの猫情報を入手できる猫雑誌「ねこころ」がある。

雑誌「ねこころ」とは

長野県八ヶ岳の特集も見所のひとつ

「ねこころ」とは、出版社ケーズ・パブリッシングが毎奇月26日に発行している猫雑誌。本誌の特徴は、何といっても猫に関する情報量の多さだ。

11月26日に発売された2014年の1月号では、朝ドラ「あまちゃん」に登場していた猫である「かつえ」ちゃんの特集記事が組まれており、ファンにとってはうれしい企画だ。

その他、東京の今戸神社や徳島の王子神社、神奈川の江ノ島など、猫のパワースポットめぐりの特集や、トルコ・イスタンブール探訪の特集も掲載されている。写真がたっぷりあるため、読んでいるだけで自分がそこを旅しているような心地に浸ることができる。

編集長はなんと猫

今回、新宿にある「ねこころ」の編集部を取材した。「ねこころ」の編集長は、なんと猫。名前はいっき君で、アビシニアンの男の子だ。普段は編集部員のお家で暮らしているが、時たま出社しては、部員たちの心を癒やし、企画のモデルを務めたりとお仕事に精を出しているそうだ。

編集長として名前も載っている

新入見習い編集員は、小さな子猫!

猫が編集長を務めるこの編集部に、小さな見習い編集員がやってきたとのこと。名前は「こじゅ」君。黒猫の子猫だ。

こじゅ君は、とある商店街で行き倒れているところを、この編集部の女性に保護された。今ではいっき編集長のお家で家族として一緒に暮らしているとのこと。

保護当初の様子

――こじゅ君を保護したときの様子を教えてください。

道路の真ん中で行き倒れていました。かなり衰弱しており、その足で動物病院へ向かいました。手当てをしてもらい、3日ほどでこじゅはとても良くなりました。保護したときはハナミズが出てしまっていて、病院ではがした際に根元の毛も抜けてしまったのでしばらくは鼻の周りがハゲてました(笑)。

――保護した当時、おびえてしまっていましたか?

最初から人懐こい様子を見せていました。トイレに行こうとすると後ろからついてきたり、足元にまとわりついたり。

――名前の由来は何ですか?

武士の片倉小十郎からとっています。小十郎だから「こじゅ」です。

――編集長であるいっき君との関係はどうでしょうか?

こじゅが遊びたがり屋なので、いっきによく飛び掛っています(笑)。最初は相手をしてあげていたいっきも、あまりにしつこくされると怒ることも…。でも、いっきがこじゅの毛づくろいをしてあげている様子などを見ていると、二人でうまくやっていると思います。

また、最近二人が似てきました(笑)。こじゅはとてもおしゃべりで、よく「にゃー」と話します。いっきはあまり鳴いたりすることがなかったのですが、こじゅのおしゃべりがうつったのか、よくしゃべるようになりました。「うにゃん☆」とか「ぷるにゃん☆」といった、とてもかわいい声で鳴くので驚いています。「えっ、そんなかわいい声出せたっけ!?」といった感じで(笑)。

普段の様子

――こじゅ君の好きなものを教えてください。

そういえば、おもちゃは買ってあげたことがないですね。手作りのネズミのおもちゃなどを好みます。あと、ヒモなども好きですね。

抱っこも割りと好きで、すんなりおとなしくなります。抱っこされるとゴロゴロとのどを鳴らすのですが、この音がまた大きいです(笑)。人の顔が好きで、肩に乗ってきたりしますね。

――どんなご飯を食べていますか?

基本的にはロイヤルカナンのドライフードを食べてもらっています。こじゅはまだ子猫なので、与えているのはカロリーの高いキトン用です。ただ、時々いっき編集長がキトン用のご飯を食べてしまうことも…。そうするとこじゅがいっき用の大人のためのキャットフードを食べてしまったりするので、注意するようにしています。

また、ご飯などの好き嫌いはなく、たくさん食べてくれます。ウェットフードに関して言えば、やっぱり日本の猫なので魚ベースのものを好むようです。

一日3回ほどご飯を与えているのですが、あまりによく食べるので、便もたくさん出ます(笑)。一日で2~3回することも。しかも、少量を小分けにしてするのではなく、通常猫が出す一回分の便を2~3回出したりします。

――こじゅ君の苦手なものを教えてください。

男性が苦手です(笑)。抱っこされたりすると硬直してしまったり…。爪切りもとても苦手で、一本爪を切るたびに「にゃー」と叫びます。

――どんな時に「かわいい!」と思いますか?

バンザイしながら眠っている姿を見るとかわいいと思いますね(笑)。こじゅは黒猫ですが、脇の下に白い毛が生えており、「逆腋毛」と呼んでいます。寝ているときは小さな舌が少しだけ出ていたりするので、これまたかわいいです。寝ているときは寝言を言っています。「ウニャウニャ」といった小さな声が特徴的です。

――人間の食べ物をほしがることはありますか?

こじゅは基本的にはほしがらないです。しかし、一方でいっき編集長はご飯を食べようとすると近くに寄ってきます。いっきの顔の前に手を出して「ダメ」と伝えると、ほしがることは止めるのですがずっと見ています(笑)。パソコンの画面の後ろからじーっとこちらを見ていることも…。

――普段、こじゅ君はどんな遊びをしていますか?一人遊びもできますか?

いっきとこじゅはよく取っ組み合いをして遊んでいます。 一人遊びもとても上手で、こじゅはよくネズミのおもちゃを咥えて遊んだりしていますね。寝ているとき以外はずっと遊んでいます。

――こじゅ君はどんなイタズラをしますか?

人の手をかじったりしちゃいますね…。あと、膝に上るときに爪を立てることも…。チクっとする程度なのであまり気にしてはいませんが、お風呂に入ると小さな無数の傷にお湯がしみるので痛いです(笑)。

こじゅ君との暮らしぶり

――夜、どこで寝ていますか?

寒い季節なので、こじゅは布団で一緒に眠っています。中に入って、バンザイした格好で寝ていますね。いっきは足元で眠っています。よっぽど寒くならないと中には入ってこないです。

――こじゅ君と暮らし始めて一番驚いたことは何ですか?

歴代の猫たちの中で一番ヤンチャなことです(笑)。こんなに元気いっぱいな猫には初めて会いました。

――こじゅ君が家族になってよかったなぁと思う瞬間はどんな時ですか?

見ていると楽しい時ですね。元気いっぱい走り回ってるし、毛並みもきれいで見ていて面白いんです。それと、後ろからついてきてくれるとやっぱり嬉しいです。外出しようとするときはもちろん、お風呂やトイレにまでついてきてくれます(笑)。

――こじゅ君が来る前と今とで、大きく変わったことは何ですか?

いっきの静かな生活がなくなったことです(笑)。すごくにぎやかになりました。

――これから猫を保護することになるかもしれない方に、何かアドバイスはありますか?

とりあえず、保護したらできるだけ早く病院に連れて行くことが大切だと思います。また、先住猫がいた場合、保護猫が持っている可能性がある何らかの病気が伝染してしまうので、接触させないよう注意が必要です。

――最後に、猫たちに向かって一言どうぞ。

いっきへ。これからも編集長としてがんばってね。こじゅへ。お願いだから少しは落ち着きを持つようにしてね。

――ありがとうございました。