総務省はこのほど、2013年7~9月期の労働力調査(詳細集計、速報)の平均値を発表した。それによると、パートや派遣社員などの非正規の職員・従業員(非正規労働者)は1,908万人となり、前年同期から79万人増加した。増加は3期連続で、四半期ごとの集計を開始した2002年1~3月期以降、最多を記録した。

役員を除く雇用者は5,205万人。このうち、正規の職員・従業員は前年同期比32万人減の3,295万人と、3期連続で減少した。一方、役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は同1.2ポイント上昇の36.7%と、3期連続で上昇した。

非正規の職員・従業員について男女別に見ると、男性は前年同期比48万人増の611万人、女性は同31万人増の1,297万人。年齢階級別では、15~34歳が同7万人増の531万人、35~54歳が同35万人増の756万人、55歳以上が同39万人増の622万人となった。

男女、年齢階級別にみた非正規の職員・従業員の内訳(2013年7~9月期平均)(出典:総務省統計局Webサイト)

非正規の職員・従業員に現職の雇用形態についた主な理由を尋ねたところ、男性では「正規の職員・従業員の仕事がないから」と答えた割合が30.2%でトップ。それに対して、女性では「家計の補助・学費等を得たいから」の26.2%と、「自分の都合のよい時間に働きたいから」の26.1%が多かった。

完全失業者は前年同期比19万人減の261万人。仕事につけない理由については、「希望する種類・内容の仕事がない」が最も多く前年同期比14万人減の69万人。以下、「求人の年齢と自分の年齢とがあわない」が同5万人増の48万人、「勤務時間・休日などが希望とあわない」が同2万人減の27万人、「条件にこだわらないが仕事がない」が同5万人減の24万人と続いた。

失業期間について調べたところ、「3カ月未満」は前年同期比11万人減の71万人、「3カ月以上」は同じく11万人減の178万人。「3カ月以上」と答えた人のうち、「1年以上」は同2万人減の101万人となり、2011年4~6月期以降、10期連続で減少した。

非労働力人口は前年同期比30万人減の4,489万人。このうち、就業希望者は429万人で前年と比べて20万人増加した。一方、就業非希望者は3,981万人で前年より48万人減少したものの、「65歳以上」では2,475万人と前年より55万人増えた。

就業希望者に求職活動をしていない理由を聞いたところ、「適当な仕事がありそうにない(「自分の知識・能力にあう仕事がありそうにない」など5項目の合計」)が前年同期比5万人減の137万人。次いで、「出産・育児のため」が104万人(前年データなし)、「健康上の理由」が同3万人増の68万人となった。