厚生労働省は31日、2013年9月の毎月勤労統計調査(速報)を発表した。それによると、9月の現金給与総額(1人平均)は前年同月比0.1%増の26万5,376円となり、3カ月ぶりに増加した。

基本給などを示す所定内給与は前年同月比0.3%減の24万1,855円で、16カ月連続の減少。残業代などの所定外給与は同3.5%増の1万8,542円と、6カ月連続で増加した。所定内給与と所定外給与を合わせたきまって支給する給与は横ばいの26万397円。ボーナスなどの特別に支払われた給与は同6.4%増の4,979円となった。なお、実質賃金は同1.2%減少した。

現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比0.4%増の33万5,846円、パートタイム労働者は同0.2%減の9万4,562円となった。

総実労働時間(1人平均)は前年同月比0.6%減の144.6時間で、2カ月連続の減少。総実労働時間のうち、所定内労働時間は同0.9%減の134.1時間で、同じく2カ月連続の減少となった。所定外労働時間は同3.9%増の10.5時間と、4カ月連続で増加した。

製造業の所定外労働時間は前年同月比7.0%増の15.4時間で、3カ月連続の増加。季節調整値では前月比0.4%の増加となった。

2013年9月分の毎月勤労統計調査(速報)(出典:厚生労働省Webサイト)

総実労働時間を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比0.2%減の166.8時間、パートタイム労働者は同1.1%減の90.6時間となった。

常用雇用の動きを見たところ、全体では前年同月比1.0%増の4,629万1,000人となり、91カ月連続の増加。このうち、一般労働者は同0.6%増の3,276万人、パートタイム労働者は同2.2%増の1,353万1,000人となった。

主な産業では、製造業は前年同月比1.3%減の801万人、卸売業、小売業は同0.2%減の868万5,000人、医療、福祉は同3.1%増の612万5,000人などとなった。

また、2013年の夏季賞与(1人平均)は前年比0.3%増の35万9,317円となり、3年ぶりに増加した。この夏季賞与は、2013年6月~2013年8月の「特別に支払われた給与」のうち、賞与として支給された給与を特別集計したもの。

産業別に見ると、最も増加幅が大きかったのは情報通信業で前年比7.1%増の64万2,770円。このほかの主な産業では、製造業は同0.1%増の47万2,285円、卸売業、小売業は同0.4%増の30万7,278円、電気・ガス業は同19.3%減の60万8,648円、医療、福祉は同6.5%減の26万1,622円などとなった。

同調査の統計数値は、事業所規模5人以上、常用労働者(パートタイム労働者を含む)に関するものとなっている。 なお、速報値は確報で改訂される場合がある。