映画『アルカナ』の初日舞台あいさつが19日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、キャストの土屋太鳳、中河内雅貴と山口義高監督が出席した。

左から、中河内雅貴、土屋太鳳

同作は、小手川ゆあの同名漫画(角川書店刊)を山口監督が実写化したサイコスリラー作品。謎の連続殺人事件を追う刑事・村上(中河内)は、事件現場で“死者たちの苦しむ声”に導かれた少女・マキ(土屋)と出会う。マキの言葉を信じた村上は、人間を襲っているという“分身”との壮絶な戦いに巻き込まれていく――というストーリーで、映画は同劇場ほか全国順次公開。

映画初主演で1人2役に挑んだ土屋は、「主演と言っても、実際は1番キャリアがありません。『アルカナ』の世界で生きることが出来たのは、たくさんの人に助けて頂いたおかげです」と真摯にあいさつ。「怖い映画は苦手で、観ると2日くらい引きずっちゃう」と撮影への不安もあったようだが、「現場は楽しかった。大学受験だったので行ったり来たりしてたけど、現場に戻ると『おかえり』と迎えてくれる家みたいな温かさがあった」とにっこり。山口監督は「あんまりくつろがれても……。この2人はどこでも我が物顔でくつろいでいましたよ」と苦笑いで明かして笑いを誘った。

イベントでは、劇中に登場する“分身”にちなみ、キャスト2人が自分の“分身”と言えるものを披露。1冊のノートを手にした土屋は「心に残った言葉や思った事を書き留めています。私のもう1つの脳のような存在です」と明かし、中河内は祖母にプレゼントしたというチワワの写真を披露し「僕に似ていて、人懐っこくてワガママで自分勝手で褒められると調子に乗る。娘みたいで本当に可愛い」と愛犬にデレデレ。また、同作は来年4月に開催される第32回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭への正式出品が決定しており、土屋は「映画祭が大好きなので、日本文化の1つとしてたくさんの人に届いたら」と喜んでいた。