そろそろハロウィーン! おばけのコスチュームを着て街を練り歩く楽しいイベントですが、もとはアイルランドなどケルト人の伝承で、新年(11月1日)の前夜に死者の魂とともにやってくるという悪霊を退散させるために行われる伝統行事です。こうした民間伝承に基づくおばけや妖怪は日本にもありますが、他の国ではどのようなおばけが一般的なのでしょう。日本に住む20人の外国人に、母国の代表的なおばけや妖怪について聞いてみました。

■ペガサス、ミノタウロス、ケルベロスなど(ギリシャ/30代前半/男性)

神話の中に出てくる怪獣ですね。羽のある馬ペガサスは美しく描かれることが多いですが、上半身が人、下半身が馬というミノタウロスや、3つの頭をもつという地獄の番犬ケルベロスなどは、妖怪扱いなのもうなずけます。

■一番有名なのはチュパカブラです。ヤギなどの家畜の血を吸う怪物です(ブラジル/30代後半/男性)

主に中南米で実際の目撃談も多いチュパカブラ。いわゆるUMA(未確認生物)と言われていますが、コヨーテなどの野生生物を見間違えただけという説も。人間も襲われたケースがあったと言いますから、ちょっと怖いですよね。

■コモという1年に一度現れるというお化けです。スピリチュアルグループに属すと見ることができる。グループに属していて見れないと死ぬ。コモは人間と動物の間のようなものらしいです(マリ/30代前半/男性)

■山にデビルが現れるらしいです(ペルー/40代前半/女性)

化け物に取り込まれないために何かを信仰する、というのは宗教に世界でよく見られます。それらは単なる「お化け」ではなく、その存在を信じて疑わない人も数多いのが特徴です。

■森の中にトロールがいます。またトムテも昔からいます。トムテは小さいサンタのような姿で、スウェーデン語でサンタのこともトムテと言いますが、妖精のトムテは昔からいると言われていて、家族を助けたりしてくれています(スウェーデン/40代後半/女性)

■トロールなど(オランダ/30代前半/男性)

北欧の絵本によく登場するトロールは、ファンタジー映画によく登場する岩のような巨体の荒くれ者というだけでなく、小さく善良なものもいるそうですよ。スウェーデンの妖精・トムテは怒らせると怖いそうです。

■フワフワと漂う煙のようなもの(シリア/30代前半/男性)

■ジン(地下に住む魔物)(チュニジア/40代後半/男性)

■白い幽霊のような感じ、足にはホースシューがついている(イラン/20代前半/女性)

正体不明のものって怖いですよね。ところで、日本と違ってイランの幽霊には足があるのですね。でもなぜホースシュー(蹄鉄(ていてつ))を履いているのでしょう。

■もっとも有名なのは、森の奥の小屋に住んでいて道に迷った人を食らう鬼婆「バーバ・ヤガー」、川に住んでいて、泳いでいる人を溺れさせる半透明の娘たち「ルーサスカー」、森の奥に住んでいて人を迷わせる小人「レーシイ」などです(ロシア/20代後半/女性)

日本の妖怪にも似たようなのがいますが、子供たちに危ないから近づかないように、と教えるために生まれたのかもしれません。

■フィリピンで超有名なお化けはアスワン(aswang・お化けというよりドラキュラ系の吸血鬼、妖怪と言う感じ)です。基本的には人間の形をしていて、夜になるとコウモリのような羽、翼が身体から出てきて、腰から下半身を地上に置いて夜空をワッサワッサと飛び回る、人間を食らう妖怪です(フィリピン/40代前半/女性)

描写が具体的すぎて、もしかして本当にいるのかも、と思わせられます。

■森の木や家の柱に住み込んでるお化けとか、夜に頭と内臓だけで飛んでいる女のお化けとかです(タイ/30代後半/女性)

タイの人はお化け話が大好き、という印象があります。タイの恐怖映画は本当に怖いですよ!

■いろいろあります。動物系の方が多いような気がします(中国/20代後半/女性)

そういえば、キリンビールのロゴマークにもなっている「麒麟」は中国の想像上の動物でした。人間のイマジネーションはすごいなぁと感心します。

そんな話を聞いたところで、みなさんは今年のハロウィーン、どんな扮装をするか決まりましたか?