日本損害保険協会は11日、全国地方新聞社連合会と連携し、21日から始まる「秋の全国交通安全運動」に合わせ、同協会ホームページの「全国交通事故多発交差点マップ」を2012年データに更新した。今回の更新により、これまでに掲載した交差点は967カ所となり、2008年の開設からのアクセス件数は85万件に達したという。

同ホームページでは、47都道府県別の「人身事故件数ワースト5交差点」について、交差点ごとの事故類型、特徴的な事故要因と注意点、写真・地図などの情報をまとめている。なお、「ワースト5交差点」という表記は、人身事故の多発した地点をわかりやすく知らせるために、事故件数をもとに便宜的に順位を付与したものとのこと。

事故多発交差点を日常的に利用する地元の企業・一般ドライバーや、自転車運転者・歩行者といった近隣住民はもちろん、旅行や出張などで初めて通行する人でも、わかりやすいページ構成が特徴。連続してワースト5となっている交差点や、近年、事故が急増している交差点などについても、過去のデータと合わせて推移や現状を確認することができる。

東京都の人身事故件数ワースト5交差点を見ると、ワースト1位「中の橋交差点」、同2位「溜池交差点」、同3位「西麻布交差点」、同4位「四谷4丁目交差点」、同5位「青戸8丁目交差点」の順となった。

東京都の人身事故件数ワースト5交差点(出典:日本損害保険協会Webサイト)

大阪府については、ワースト1位「東天満交差点」、同2位「流町1丁目交差点」、同3位「瓜破交差点」、同4位「阿波座1丁目交差点」、同5位「梅田新道交差点」および「谷町4丁目交差点」となった。

警察庁のデータによると、人身事故の53.9%は交差点とその付近で発生している。また、自転車が関連する事故の69.1%は交差点で発生しているというデータもあり、「交差点での事故を減らすことは、交通安全に直結する」(日本損害保険協会)と考えられる。

事故の主な要因としては、「動静不注視(他の車や通行者の動きをよく見ていない)」や「安全確認不足」といったドライバー側の不注意によるものが多い。一方、歩行者や自転車の急な飛び出しや、信号の変わり目での無理な横断などが事故を誘発する場合もあるとのこと。

日本損害保険協会は、交差点を通行するすべての人がこれらの情報を意識することで、交差点とその付近での事故の未然防止につながることを期待しているという。