AKB48の篠田麻里子が22日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業劇場公演を行い、AKB48としての約7年半の活動に幕を下ろした。

AKB48劇場での篠田の最後の公演に駆けつけたメンバー(左から峯岸みなみ、高橋みなみ、篠田麻里子、小嶋陽菜、板野友美)

この日はアンコールを含む全17曲が披露され、篠田は12曲に参加。合間のMCでは「マリコ様との思い出」をテーマに、チームAメンバーは目に涙を浮かべながら「みんなのこと考えてくれる先輩」「不安そうにしているといつも声を掛けてくれる」など篠田の思い出話に花を咲かせた。アンコール明けにはスポットライトが照らされ、共にAKB48を支えてきた板野友美、大島優子、小嶋陽菜、峯岸みなみが登場。高橋みなみ、渡辺麻友、横山由依を加えた8名で卒業ソング「涙のせいじゃない」を披露した。

また、高橋が篠田の母からの手紙をサプライズで読み上げると、感謝とねぎらいの言葉に篠田は号泣。21日に、地元福岡のコンサートで卒業セレモニーを行ったことに触れ、「昨日、卒業式を家族に見せることができて幸せ」と喜びを語った。そして、いよいよ最終曲。篠田が曲紹介で「ここにいたこと」と言うと、しんみりしていた空気は一変し、会場内は大爆笑。最終曲を飾るはずだった「あなたがいてくれたから」を言い間違えたり、歌唱後も「やっぱり卒業しません!」と冗談を交えたりなど、篠田にふさわしいにぎやかな卒業公演となった。

公演中、「AKB48がなかったら、今の自分はないと思います」という言葉を残した篠田。前日に続いて「生まれ変わってもAKB48グループに入りたいです」とAKB48への特別な思いを語り、「卒業したくない気持ちもありますが、新しい自分に一歩踏み出したいですし、後輩も勢いがありますし、(卒業するのは)やはり今かなと思います」と胸の内を明かした。

そして、「支えてくれる皆さん、応援してくれる皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。AKB48からのスタートじゃなかったら、そういう感情を持てなかったと思います」とあらためて感謝の気持ちを伝え、「篠田麻里子として自分らしく生きていきます。みんなの目標とされる人間になれるよう頑張ります。AKB48の応援、そして篠田麻里子もちょっとだけ応援よろしくお願いします」とファンに向けてメッセージを送った。

篠田は2005年、AKB48の第1期オーディションで落選し、その後劇場内のカフェにスタッフとして勤務。カフェのスタッフでありながら人気を集め、1期生メンバーから1カ月半遅れてAKB48としての活動をスタートさせた。この日、篠田が最後に観客を見送ったのは、そのカフェスペースからだった。

(C)AKS

篠田麻里子 卒業劇場公演セットリスト

曲順 曲名
1 重力シンパシー
2 言い訳Maybe
3 制服が邪魔をする
4 大声ダイヤモンド
5 スカート、ひらり
6 純愛のクレッシェンド
7 黒い天使
8 天使のしっぽ
9 雨のピアニスト
10 ガラスのI LOVE YOU
11 RIVER
12 孤独のランナー
13 ファースト・ラビット
14 桜の花びらたち
~以下、アンコール~
15 涙のせいじゃない
16 上からマリコ
17 あなたがいてくれたから