近年では安定した職に就ける資格に興味を持つ方も多いはず。監査業務が行える唯一の国家資格「公認会計士」について御紹介する。試験日程や内容、資格取得の難しさ、取得後の気になる年収などを以下でチェックしてみましょう。

■公認会計士とは何か?

公認会計士は、人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査または証明をする国家資格です。資格登録には金融庁の公認会計士・監査審査会が開催している試験に合格し、2年間の実務経験と実務補習を受け、日本公認会計士協会の修了考査に合格する必要があります。会計・監査のプロフェッショナルである公認会計士は活躍の場も広く、監査法人、コンサルティング、企業内会計士、株式公開支援など、重要なポジションで仕事をこなす人材として社会に貢献しています。

■公認会計士試験の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)

・試験日程:年1回(※短答式は2回に分けて実施)

【短答式試験4科目】
1.財務会計論、2.管理会計論、3.監査論、4.企業法 ※合格するとその後2年間は短答式試験が免除

【論文式試験5科目】
1.会計学、2.監査論、3.企業法、4.租税法、5.次の科目のうちいずれか1科目を選択(1.経営学、2.経済学、3.民法、4.統計学) ※科目合格制で、合格した科目は2年間免除

合格基準:
【短答式】総点数の70%を基準として、公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率

【論文式】52%を基準として、公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率

参考サイト:公認会計士・監査審査会 公認会計士試験

■公認会計士試験の難易度は?

公認会計士試験は非常に難易度が高いことでも知られており、合格率は平均10%以下となっています。早い人だと学生のうちから取得を目指して勉強をすすめ、20代前半で取得するケースもあります。日本公認会計士協会は小・中学生を対象に会計講座を行っており、試験自体に受験資格はないため、子供のうちから会計に興味を持って勉強しておくと、合格の早道にもなるでしょう。

■公認会計士のメリットは?

公認会計士は活躍できる幅が広く、いろいろな場面で必要とされるというメリットがあります。税理士、行政書士になるための条件もクリアできるため、登録することで更にできる仕事は広がります。資格があれば就職、転職にも有利になり将来独立することも可能で、生涯にわたって安定した仕事量、収入が見込めます。