「家畜人ヤプー 改訂増補限定版」(沼正三/著 都市出版社 1970年)函表紙原画

東京都・弥生美術館は9月29日まで、企画展『三島由紀夫の最後の装幀画家 村上芳正展 ー「家畜人ヤプー」原画を中心に…幻想耽美の世界-』を開催している。

画家・村上芳正の幻想耽美の世界を堪能

幻想と耽美、エロティシズムとグロテスクさをたたえた村上芳正の絵は、三島由紀夫や澁澤龍彦、沼正三、倉橋由美子、赤江瀑、多田智満子、瀬戸内晴美(寂聴)、吉行淳之介など、1960~1980年代の個性派作家に愛された。同展は、画家・村上芳正の画業の全貌を紹介する、はじめての本格的展覧会となる。

村上が手放すことなく保管してきた装幀挿絵原画を中心に展観。本来読者が目にすることはない原画から、村上の幻想耽美の世界を堪能することができる。あわせて、初版本、掲載雑誌、映画ポスター、レコードジャケット、デッサン、写真などの作品資料も展示し、画業の軌跡を紹介する。

開催日時は、7月5日~9月29日 10時~17時(入館は16時30分まで)。会場は、弥生美術館(東京都文京区弥生2-4-3)。休館日は、月曜日(祝日の場合は翌火曜が休館。ただし8月12日は臨時開館)。料金は一般900円、大・高生800円、中・小生400円(隣接の竹久夢二美術館も観覧できる)。   

なお関連イベントとして、8月11日 14時より学芸員による「ギャラリー・トーク」を、9月7日 18時より宇野亜喜良氏とのトークショーを行う。詳細は同館Webページを参照のこと。