母国語以外を日常的に使うのはなかなか難しいもの。そこで今回は、日本語能力を認定する検定試験「日本語能力試験」についてご紹介します。試験実施時期、認定の目安、試験のメリットや難易度などを以下で確認しておきましょう。

■日本語能力試験とは何か?

日本語能力試験とは、日本語を母語としない人を対象に行われる民間の検定試験です。日本を含め世界各国で実施されており、日本語を母語としない人を対象とした日本語の試験では最も受験者が多くなっています。

レベルは5段階で、最上級のN1から最下級のN5までとなっており、日本の国立大学への派遣留学にはN1を要求されることが多くなっています。これは日本人がアメリカ留学の際にTOEFL高得点を要求されるのと同等と考えることができます。

■日本語能力試験の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)

実施日:7月、12月(海外では都市によってどちらかしか行わない場合もある)

試験科目:言語知識(文字・語彙・文法)・読解・聴解

認定の目安:
N1 幅広い場面で使われる日本語を理解できる

N2 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できる

N3 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる

N4 基本的な日本語を理解できる

N5 基本的な日本語をある程度理解できる

参考サイト:日本語能力試験 JLPT

■日本語能力試験の難易度は?

日本語能力試験の認定率は、公式サイトのデータによるとN1が24.1%、N2が37.5%、N3が31.3%、N4が37.1%、N5が55.4%となっています(2012年12月データ)。国内での受験者の方が認定の割合が高めです。しっかりと勉強すれば難しいものではないといえます。

■日本語能力試験のメリットは?

日本語能力試験N1の認定は、日本の医師等国家試験を受験するための条件のひとつにもなっています。日本の準看護師試験を受験するためにも必要です。その他にも学校での卒業資格認定や企業での優遇などが期待できますので、最上級N1を目指すメリットは高いといえます。もし周りに対象の方がいたら教えてあげると良いでしょう。