「現在の勤務先は第何希望か」

マクロミルはこのほど、「新社会人の意識調査」の調査結果を公表した。調査対象は、22~25歳の2013年に新社会人となった会社員・公務員。5月10日~15日までインターネットで行われ、有効回答数は500名だった。

約半数の新社会人が「第1希望」に就職

現在の勤務先が就職活動時に第何希望だったのかを聞いたところ、「第1希望」との回答が46.2%、「第2希望」が19.2%、「第3希望」が8%、「第4希望以下」が26.6%だった。現在の勤務先を選んだポイントは「仕事内容」が56.4%で最多。「業種」が39.8%、「社風・雰囲気」が39.2%で続いた。「第1希望」との回答は2008年のリーマンショック以降に就職活動を行った人たちの中では最多。

現在の勤務先にどの程度満足しているかを尋ねたところ、「満足している(「満足」と「どちらかといえば満足」)」と回答した人は65.8%で、「不満(「不満」と「どちらかといえば不満」)」が12.8%だった。満足度は最近5年間で最も低いとのこと。

満足している人に勤務先の満足点を聞くと「職場の人間関係が良い」が55%、「職場の雰囲気が自分に合う」が50.8%だった。一方、不満がある人に対して不満点を聞くと「残業が多い」「給与が少ない」がともに48.4%で最多だった。

結婚・出産を機に退職を考える女性は約3割

現在の勤務先にいつまで働きたいかを尋ねたところ、「定年まで」と回答した人は36.6%だった。次が「好条件の職場があれば転職したい」の16.8%と続く。男女別では、男性で「定年まで」と回答した人が47.2%だった。女性で「結婚するまで」と回答した人は16%、「子供ができるまで」が14.8%で、30.8%が結婚・出産を機に退職を考えている結果となった。

理想の上司像を聞くと、最も多かったのは「人格が尊敬できる人」(70.4%)で、「仕事をよく指導してくれる人」(64%)が続いた。

仕事において、「ゼネラリスト」と「スペシャリスト」のどちらになりたいかについては、「ゼネラリスト志向」が40.4%、「スペシャリスト志向」が42.2%となった。「スペシャリスト志向」は、2011年、2012年調査と比較すると下降傾向にあるとのこと。賃金体系については、「年功序列志向」が37%、「能力主義志向」が34%だった。

「あなたは仕事においてA.ゼネラリストとB.スペシャリストのどちらになりたいと思いますか」

現在の勤め先について、入社前後でイメージのギャップがあったかどうかを尋ねたところ、「ギャップがあった(「大きなギャップがあった」と「ややギャップがあった」)」と回答した人は49.4%だった。ギャップがあったと回答した人に理由を聞くと、一番多かったのが「残業が多い」の37.7%で、次が「給与が少ない」の21.1%。3番目は「職場の人間関係がよい」のポジティブなギャップで、19.8%だった。

会社の飲み会、約8割は「参加したい」

会社の上司や先輩から飲み会に誘われたらどの程度参加したいかを尋ねたところ、「参加したい(「参加したい」と「なるべく参加したい」)」が77%だった。理由を聞くと、「職場の人間関係を円滑にするため」が最も多い80.3%、「仕事や社内の情報収集ができるから」が54.3%、「仕事の上で参考になる話が聞けるから」が51.9%となった。

一方「参加したくない(「参加したくない」と「できれば参加したくない」)」と回答した人は23%だった。理由を尋ねると、「プライベートの時間を大切にしたいから」が67%、「上司や先輩と話をすることが面倒だから」が39.1%、「飲み会やお酒が好きではないから」が38.3%となった。

社内コミュニケーションは簡単か難しいかという質問には、「難しい(「難しい」と「どちらかと言えば難しい」)」と回答した人は、「上司」に対しては60.8%、「先輩」に対しては45.8%、「同期入社の同僚」に対して20.6%となった。勤務時間外のコミュニケーションが必要かという問いには、相手の立場に関係なく約90%の人が「必要」と回答している。勤務時間外のコミュニケーションは、上司とは54.4%、先輩とは69%、同期入社の同僚とは81.6%の人が行っている。

もし社内の人からSNSの「友達申請」や「フォロー」が来たらどのように感じ、対応するかを尋ねたところ、同期入社の同僚からの場合は「うれしいので、受け入れる」が62.8%だった。一方、先輩の場合は「困るが、受け入れる」が44.6%で最も多く、上司の場合でも「困るが、受け入れる」が52%で最多だった。

「あなたは、もし社内の人からSNSの「友達申請」や「フォロー」が来たらどのように感じ、対応すると思いますか。その時の気持ちと対応について、上司、先輩、同期入社の同僚についてお知らせください」

アベノミクス効果、新入社員の約9割は実感なし

来年の給与にどの程度期待できるかを聞いたところ、「期待できる(「大いに期待できる」と「ある程度期待できる」)」と回答した人は46.6%だった。

働き始めてからの約1か月間に、職場でアベノミクス効果による景気向上を感じているかを尋ねると、12.8%が「感じる」と答え、87.2%は「感じない」と回答した。「感じる」と答えた人の理由は「職場の雰囲気が明るい」「勤務先の株価が上がっているため」など様々だった。