草なぎ剛主演、宮藤官九郎の脚本&監督作『中学生円山』の初日舞台挨拶が、5月18日公に新宿バルト9で開催。草なぎ剛、平岡拓真、遠藤賢司、鍋本凪々美、刈谷友衣子、坂井真紀、宮藤官九郎監督が舞台挨拶に登壇した。

左から、宮藤官九郎監督、刈谷友衣子、遠藤賢司

本作は、エッチな妄想に明け暮れる中学2年生の円山克也(平岡)が、団地に引っ越してきた謎のシングルファーザー(草なぎ)との交流を通じて、成長していく青春映画だ。草なぎは、平凡な中年男性・下井役と、克也の妄想の中の殺し屋「子連れ狼」役を、緩急つけて好演。平岡は体を張って、思春期ならではの下ネタの体現に全力投球した。

『少年メリケンサック』(2009年)以来4年ぶりのメガホンを取った宮藤監督は、「昨日、これを言おうと考えてきたけど、素晴らしすぎて忘れてしまいました」と苦笑いしながら、「これは僕の自信作です。着想の段階から自信がありました。今日、みなさんに見ていただいて完成しました」と手応えをアピール。草なぎは、「大きな作品に出演できて、勉強になりましたし、また、次のステップに行こうかと」と、充実した表情で挨拶。タイトルロールを演じた平岡は、「服を脱いで頑張った作品なので、たくさんの方に見ていただけて本当に嬉しいです」と笑顔を見せた。また、遠藤は、宮藤監督に対して「これからも自分が見たい映画を作ってほしい!」と、力強く激励した。

その後、キャストと監督は、本作のキーワードである"妄想"にちなみ、最近妄想したことを黒板に描いて披露することに。現在、NHKテレビ小説「あまちゃん」の脚本を手がけている宮藤は、自分の描いたイラストについて「ギターを弾きながら、足で『あまちゃん』が書けたら良いなと」とコメント。坂井は「『はじめ人間ギャートルズ』みたいなお肉が食べたい」と肉の絵を描いた。平岡は「高校に入ると頭がいいやつがもてるという情報が入ってきたので、もてたいなと」と語り、100点を取って人気者になるという妄想を告白。草なぎは「長いニンジンに乗って波乗りをしている夢を見ました」とのこと。さらに、中学生時代にSMAPのメンバーとハワイに行ったことに触れ、「稲垣(吾郎)君がクラゲに刺されておぼれかけたんですが、地元のサーファーに助けてもらいました」と、稲垣の恥ずかしい過去をばらし、会場は爆笑の渦となった。

最後に、草なぎが「本当に面白い作品で、触れていただけると、気持ちがハッピーになります。自信作ですし、クドカンさんの渾身の一撃です」と、笑顔で舞台挨拶を締めくくった。