――その後、乙女新党としてアイドルデビュー。"アイドル"という仕事に対してはどのような印象を?
歌うことはすごく好きで小学校6年生の頃から習っていました。でも…さっきも言いましたけど昔はすごく人見知りだったので、アイドルは人と話さないといけないしどうしようって思っていました。中学校2年生くらいの時にバラエティ番組に出たらすごく楽しくて考え方が変わりました。
乙女新党は、すごく個性豊かなユニットです。私服風衣装があるんですけど、私はボーイッシュ担当なのでキャップにパンツという感じ。写真で見るとただの型に収まっているアイドルという風に見えるかもしれないんですけど、しゃべったら全然アイドルっぽくなくて(笑)。アイドルになるまでそれぞれ別の仕事をしていて、アイドルになろうと思ってこの世界に入ったメンバーだけではないんですよね。だから、アイドルらしさがないんだと思います。その分「乙女新党」には型にはまらない魅力があります!
――昨年12月に結成し、1stシングルは今年の2月に発売。振り返ってみていかがですか。
握手会とかをやるときに、最初はそれだけたくさんの人と話をしないといけないわけですし不安だったんですけど…最近はおしゃべりが楽しくて仕方がない(笑)。メンバーにはうるさいって言われるくらい。それぞれ、個性は違いますけどその分、学ぶことも多いんです。田尻あやめちゃんは『ピチレモン』のモデルなんですけど、ポージングがすごく勉強になって。荒川ちかちゃんは役への入り方がすごい。
――ユニットの将来のことや方向性について、メンバーと話すことはありますか?
しますね。メンバーと遊ぶ時に、必ず乙女新党の話になるんです。ここはもっとこうするべきでしょ! みたいに熱く語り合っています(笑)。まだ2曲しかないんですけど、もっとたくさん歌いたいですね。この前、エビ中(私立恵比寿中学)のライブを見させて頂いたんですけど、本当にすごかった。その空気感に引き込まれて…私たちも2軍とかでいろいろ模索中なので。
――妄想好きの女の子を指して"2軍"と言うんですよね。
"1軍"は、おしゃれでかわいくて男の子とも普通に話せるような女の子で、"2軍"は女の子といる方が楽しくて妄想トークで盛り上がっちゃうような、ちょっぴり足りないからこそかわいい女の子(笑)。
――タイプ的には"1軍"に見えますけど(笑)。
全然、違いますよ! だって、女子じゃないと話聞いてくれないんですもん。アニメが好きだったりしますし。歌の中で「友達とマンガ再現」っていう歌詞があるんですけど、すっごい共感してあるあるって思っちゃいました。
――今はアイドルと女優で活躍中ですが、どちらか選ばないといけなくなったらどうしますか。
歌も好きでそれも仕事にできてるので…わがままを言うとどっちも捨てがたい(笑)。将来的には柴咲コウさんみたいに歌もできて、お芝居もできるような人になりたいです。
――来年は、映画『瀬戸内海賊物語』の公開が控えていますね。
小学校6年生の頃に撮影しましたので、公開される頃は高校1年生ですね(笑)。学園ものなんですけど私はいじめっ子の役。この前、アフレコの収録があったんですけど、自分でもウザかったですよ(笑)。それまでは、いじめられ役が多くて、こういうと変ですけどこの作品で初めていじめをしたので、新鮮でした。
――東京海上のCMでは父に辛く当たる思春期の女の子を演じていますね。先日行われたWBCでも放送され話題になりました。
監督は、私の顔が田舎っぽいから選んだそうです。あとはオーディションで私が一番冷たかったそうです(笑)。現場では、お父さんがかわいそうだなぁと思いながら演じました。実際のお父さんとはめっちゃ仲良いですよ? 悩みとかがあったら、まずは大人の意見を聞こうと思っていつもお父さんに相談します。
――葵さんの活躍ぶりにご両親も喜んでいらっしゃるのでは。
そうですね。でも、喜んでいるかは分からないです。そのCMが流れた時も、私が感想を聞くと『ちょっと、顎が出てたよね』とか言って、馬鹿にしたものまねばっかりしてくるんですよ。これって喜んでるんですかね(笑)。
――写真だけを見ているともっと大人しい雰囲気の方かと思っていました。
よく言われます(笑)。でも、アイドル活動をしている時とお芝居をしている時は全然違うと思います。お芝居の時は絶対静かです。乙女新党をやるようになって、そういう自分の違いに気づくようになりました。どこでスイッチが入ったのか分かりませんが、アイドルは体力勝負でお芝居は頭脳だと思っています。