安倍なつみ、一人三役に「稽古中は居残りもして頑張った!」

女優の安倍なつみ、俳優の山本裕典らが11日、神奈川・横浜のKAAT 神奈川芸術劇場で舞台『耳なし芳一』で公開舞台稽古を行った。

KAAT 神奈川芸術劇場の芸術監督に就任した演出家の宮本亜門が、"我々はなぜ生きるのか、どのようにして生きているのか"というビジョンを実現する舞台『NIPPON文学シリーズ』の第3弾となる同舞台は、小泉八雲原作を高羽彩が脚色して宮本が演出。山本裕典扮する盲目の琵琶法師、芳一の姿を描く。

この日は報道陣向けの公開舞台稽古が行われ、稽古前に囲み取材。主人公の耳なし芳一役を演じる山本は、舞台で披露する琵琶について「もちろん初めてです。稽古に入る前から練習しました。音楽センスよりも運動神経が必要なんですよ。僕は運動が得意なので、運動神経に助けられています。皆様にお見せできるものにはなっていると思います」と自信。同舞台の見どころでもある裸姿は「前の会見で『鍛えます』と発言しましたけど、稽古中に芳一が鍛えたら気持ち悪いと思ったので、鍛えるまでもなく己のままで裸になろうと思います」と自然体を強調した。

一方、安徳天皇に少年、さらには黒子と、安倍は同舞台で三役をこなす。「すべてが難しいです。黒子役では人形が重いんですよ」と本音をのぞかせ、「本当に色んな動きの中で軸になるところを操らせてもらっているんですけど、(人形に)魂を吹き込むというか命を引き出す感覚でやっています。稽古の期間中にずっと練習して、不安なので居残りもして頑張りましたよ! 山本君が琵琶を弾くのと同じで、私も人形を操るのが初めてですから、色んな方のアドバイスを受けながらやらせてもらってます」と黒子という初体験にも、"女優"としてのプロ意識の高さを示した。舞台『耳なし芳一』は、4月13～21日に神奈川 横浜･KAAT 神奈川芸術劇場にて公演。