女優の前田敦子が24日、沖縄県内で開催中の第5回沖縄国際映画祭に出席し、ダブル主演を務めた俳優・成宮寛貴、中田秀夫監督と共に映画『クロユリ団地』(5月18日公開)の舞台あいさつに登場した。

沖縄国際映画祭に出席し、「沖縄という場所だけあって、みなさんすごく元気ですよね」と語っていた前田敦子

登壇した前田は、「先ほど、舞台袖で待っている時に、予告を観た皆さんが"キャー"と怖がってくださっているのが聞こえて、うれしくなりました」と語り、「今日は怖がって帰ってください(笑)」と観客にメッセージを送った。本作が特別招待作として上映されることに「こうして今回、作品を持って映画祭に参加させていただくのが、私自身初めてなので、すごく良い思い出にもなります」と笑顔を見せ、「初めて『クロユリ団地』を見ていただける場所になるということで、とてもうれしく思います」と喜んでいた。

また、「監督はすごく面白い方で、一発芸とかをされるんです。オンオフの切り替えをすごくしてくださるので、やりやすかったし、いやすかったです」と振り返る前田に対し、成宮は「映画の中では悪霊にどんどん生気を吸い取られていく役なので、どんどん顔色が悪くなっていくんです」とコメント。「すごく具合が悪そうなので、"大丈夫?"と思って、よくチョコレートとかを渡してました(笑)」とホラー映画の現場ならではのエピソードを披露した。

その後、フォトセッションのタイミングで劇場内が暗転。不気味なノイズ音が流れると背景のパネルから同作の鍵を握る少年・ミノルくんが登場。2人には事前に知らされていなかったため前田は「ミノル君は来ないって聞いてたので、本当にびっくりしました!」、成宮は「いやぁ、ちょっとしびれましたね。ドッキリ大成功ですね。全く気づきませんでした(笑)」とそれぞれ驚きを隠せない様子だった。

同作は日活の100周年を記念して製作される作品で、映画『リング』で貞子を生み出したホラー界の巨匠・中田秀夫が監督を務める。ありふれた光景でありながら、不気味さを併せ持つ"団地"にスポットをあて、現代社会で多くの人が抱える"孤独"が呼び寄せる恐怖を描き出した。

『クロユリ団地』の舞台あいさつに出席した前田敦子(中央)、成宮寛貴(右)、中田秀夫監督(左上)、ミノルくん役の田中奏生