小沢一郎氏のニュースに関する学習効果。個別の見出しをクリックしなくても、トップページの閲覧回数が多いほど正解率が上昇している

ヤフーと国立情報学研究所の小林 哲郎准教授は共同で、「Yahoo!ニュース」の政治に関する知識学習効果について調査を実施した。事前調査は2012年12月7日・8日にかけて行い、回答数は1,648名、事後調査は2012年12月16日に行い、回答数は1,030名だった。いずれも20歳以上の有権者を調査対象としている。

同調査は、2012年12月16日に投票が行われた衆議院議員選挙の選挙期間における、「Yahoo!ニュース」ユーザーのニュースへの接触と、政治に関する認知・態度・行動との関係を明らかにすることを目的として実施したもの。

トップページの閲覧回数が多いほどクイズ正解率UP

まず事後調査では、選挙期間中にYahoo! JAPANトップページに掲載された「北朝鮮ミサイル発射問題」「小沢一郎氏が小選挙区で敗北した場合の進退」など7つのトピックス見出し関して調査。トピックスが掲載された時間帯にYahoo! JAPANトップページを閲覧した回数と、当該トピックス見出しのクリック有無を調べ、クイズの正解率との関係を調べた。

その結果、「小沢氏の進退」のトピックスについて、個別の見出しをクリックしなくても、Yahoo! JAPANトップページの閲覧回数が多いほど正解率が上昇することが確認できた。

政治的関心の低い層の方が学習効果が顕著

続いて事前調査と事後調査の両方において、「どちらとも言えない」「分からない」と回答した人数の値の差を調査した。この値が大きいほど、選挙期間中に何らかの学習が生じ、知識や意見を持つに至った度合いが大きいことを意味するという。

政治的リーダーの人柄に関する学習効果。政治的関心の低い層でより顕著に効果が確認された

この学習とYahoo! JAPANの利用の関係を調査した結果、トップページの閲覧頻度や閲覧時間が長いほど、学習効果が大きいことが確認された。「Yahoo!ニュース」のトピックス見出しは目に入りやすい部分に位置するため、トップページの閲覧だけでも学習効果に貢献していたと考えられる。

また、この学習効果は、政治的関心の低い層では最も顕著で、Yahoo! JAPANトップページの閲覧頻度が高いほど、学習の度合いが高いことが確認できた。