セコムはこのほど、同社Webページにて「コラム データから読む 住宅用火災警報器の全国普及率は77.5%」を掲載した。
火災の中でもっとも多く被害に遭うのは就寝中
同コラムによれば、火災は空気が乾燥した冬の時期に多く発生し、火災の中でもっとも多く被害に遭うケースは、就寝中であるという。これは、火事に気付くのが遅れ、命を落とす人が多いためと言われている。
こうした逃げ遅れの被害をなくすため、消防法により、新築・既築にかかわらず、すべての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務付けられた。しかし、住宅用火災警報器が未設置のところは残っており、消防庁では各住宅での設置を推進している、としている。
設置率8割を超えるのは18都府県
消防庁の平成24年6月1日時点での推計によれば、全国の住宅用火災警報器の設置率は、昨年6月の時点で、77.5%。もっとも設置率が低いのは茨城県で59.8%、次いで、沖縄県の60.4%、奈良県の67.7%、高知県の68.0%となっている。一方で、設置率が8割を超えているところは、18都府県あった。一昨年前に設置率8割を超えていたのは4都府県に限られていたので、住宅用火災警報器が普及してきたことがうかがえる。
住宅用火災警報器の普及と死者数
住宅用火災警報器の普及率が9割を超えるアメリカでは、普及していなかった頃に比べ、火災による死者数が半減したという。日本では、年間およそ1,700人が火災により亡くなっており、その原因としては、先に示したように、逃げ遅れがもっとも多くなっている。中には、初期消火をしている間に火の勢いが強くなり、逃げ遅れるケースもあるとのこと。
同コラムでは、火災にいち早く気付くためにも、各家庭でも住宅用火災警報器の設置と、それと併せて家庭用の小型の消火器を用意し、万が一に備えることを呼びかけている。