手抜き工事してない? 素人が住宅の基礎工事をチェックする方法

家の建設工事がはじまると、つい気になってしまうのが、どんな基礎工事をやっているのかということ。今回は、素人でも簡単にできる基礎工事のチェック方法をご紹介します。

■まずは基本を、大まかにおさらい

日本の住宅の多くは「在来工法」と呼ばれる建て方で家を建てています。いわゆる柱やはりで家を支える方法で、基礎は「ベタ基礎」と呼ばれるものが主流になっています。

ではベタ基礎の基本はどのようにして作られるのか、確認してみましょう。下記にあげたものとは手順が異なる場合もありますが、もし違う場合には違う理由をチェックしてみると、どんな基礎工事を行おうとしているのかが、よりわかりやすくなります。

1、地盤の弱いところでは地盤改良が行われます
2、遣り方(やりかた)が行われます
3、砕石・割栗石敷き込みが行われます
4、捨てコン打ちが行われます
5、外周部の型枠が組まれます
6、鉄筋が組まれます
7、ベース生コンクリート打設工事が行われます
8、コンクリート養生後、内部型枠組み、アンカーボルト設置が行われます
9、外周部の型枠と内部型枠の間にコンクリートが打たれます
10、養生期間を経て、型枠がとられます
11、排水工事後に土間が作られ、基礎工事完了です

■アンカーボルトの設置時期と固定されているかに注意

アンカーボルトは、基礎立ち上がり部分のコンクリートが打たれる前に、型枠に固定して設置する方が強度が高くなります。コンクリートを流し込んだあとにアンカーボルトを植える田植え方式では、注意深く行わなければ基礎割れにつながる可能性があります。

田植え工事ではアンカーボルトの角度をきちんと固定せずに埋め込まれてしまい、強度が確保できなかったという、手抜き工事の例もあるようです。さらに深刻なのは、アンカーボルトの入れ忘れのケースもあるのだとか。

また、気をつけたいのは、コンクリートを流し込む前にアンカーボルトを固定していないケースです。流しこむ前に設置されていたとしても、固定されていなければ傾いてしまいます。

■鉄筋チェックは、素人目ではむずかしい…

鉄筋チェックは専門家に判断してもらうのが一番です。ただし住宅を比較検討している段階では、なかなかお金をかけて専門家に依頼するというのもむずかしいものです。なるべく写真に撮るなどして、あとで専門家に確認できるように保管しておくのがよいでしょう。

■コンクリート打設時の手早さと、天気をチェックしたい

雨が降るとコンクリートの強度が悪くなるため、雨や雪の日ではなく、晴れの日に行っているかをチェックしておきましょう。また暑すぎる日、寒すぎる日にコンクリートを打った場合には、それぞれの季節に応じた養生方法があるため、季節や温度に合わせた養生方法を行っているかどうかでチェックできそうです。

基礎をチェックするには専門知識が多く必要とされるため、本格的にチェックする場合には、必ず専門家へ確認を依頼しましょう。