佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子らが出演する映画『草原の椅子』(2013年3月23日公開)の主題歌をGLAYが務め、新曲「真昼の月の静けさに」が採用されることが22日、明らかになった。

映画『草原の椅子』の主題歌を担当するGLAY

原作は、登場人物の繊細な心の動きや、大自然の描写の美しさで高い評価を得ている宮本輝の同名小説。長きにわたって映像化は不可能と言われてきたが、今回、原作と同じ舞台であるパキスタン･フンザで、日本映画では初となる本格的な長期ロケを敢行した。監督は、『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最多10部門を受賞するなど、2011年の映画賞を総ナメ成島出が務める。

主題歌制作のオファーを快諾したGLAYは、成島監督と何度も手紙をやり取りし楽曲の世界観を構築。そのほか、現地を下見した監督をはじめスタッフからの話も聞き、曲想を練り上げていった。GLAYにとっても「映画の根底に流れる世界観の話、はるか遠いフンザと言う街の話、そこに住む人々、そして原作の深みについて成島監督よりお話を聞かせていただく事ができまして、非常に楽曲制作に役立てることができました」と貴重な機会となったようだ。

また、GLAYは「大人が生きて行くにあたって越えなければならない壁やそれに伴う苦み、決して派手に目立つ事はないが間違いなく存在している真昼の空に浮かぶ月に"今を懸命に生きる人々"を思いながら作り始め監督からいただいたフンザの神秘的な写真をスタジオに貼り気分を高めながらレコーディングしました」と制作秘話を明かし、「GLAY自身、デビューしてずいぶんと長い時間がたちましたが、大人の苦味を歌にできるようになったか…という自分たちの成長も今回確認することができました」と語っていた。

「真昼の月の静けさに」は、1月23日発売のアルバム『JUSTICE』に収録される。