音楽ユニット・クレイジーケンバンドの新曲「ま、いいや」が、阿部寛主演で行定勲が監督を務める映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』(2013年1月26日公開)の主題歌に起用されることが14日、明らかになった。

左からクレイジーケンバンドのボーカル・横山剣、阿部寛、行定勲監督

同曲は、ボーカルを務める横山剣が映画のために書き下ろし、さらに作詞には行定勲監督も参加した楽曲。横山は「台本を読んだり、映画のプロトタイプを観たりした数日後、"ま、いいや"というフレーズとメロディーが一緒に出て来た」と振り返り、「歌詞も考えるというよりは、感覚的に出て来たものだけれど、どうしても埋まらない部分が数カ所あった。そこを行定監督にお願いしたところ、非常に艶のあるセクシーな響きのある楽曲に仕上がった」と行定監督との夢のコラボが実現した経緯を説明した。なお、クレイジーケンバンドが映画の主題歌を務めるのは、2004年12月にリリースした「あぶく」(映画『約三十の嘘』)以来、約8年ぶりのこと。

主演の阿部寛は、同曲について「男の弱点と女の本音を歌にした、映画を彩るとてもセクシーな男の歌」と語り、「作品にさらに軽妙なスパイスをふりかけてくれた剣さんに感謝しています」と絶賛。作詞に参加した行定監督も「デモを聞いた瞬間から忘れられない フレーズで、二回目には歌える程、心を掴まれるインパクトのある曲でした」と映画の主題歌として太鼓判を押した。

原作は、大人の男女の恋愛を描き続ける小説家・井上荒野の同名小説。艶(つや)という女性と駆け落ちした松生春二(阿部寛)は、奔放な妻の不貞に悩まされ続けてきた。その艶がある日、病に冒され昏睡状態に。献身的に愛してきた松生は、艶が過去に関係を持った男たちに、彼女の死期が近いことを伝えようと思いつく。平穏な生活を営んでいたカップルや家族に、突然もたらされた艶の危篤。艶との肉体関係に気づいてしまった女たちは、人生に入り込んできた艶の存在に困惑する。