リンゴ・スターが、ザ・ビートルズ加入前に在籍し、英リヴァプールで当時トップに君臨していたバンド、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズの1960年にレコーディングされた音源が発見された。
音源テープは、同バンドのロリーの妹アイリス・コールドウェルの家の地下室にあったもので、最初で最後のアルバムとして50年以上たった今発見されたことになる。音源は、リヴァプール北部クロスビーにあるクラブのジャイブ・ハイブと、ストームズヴィルと呼ばれていたロリーの家でレコーディングされたものだという。
アイリスは発見されたテープや兄ロリーについて「この音源テープは(レコーディングされた時から)ずっと古い箱にしまったままだったようです。ロリーはパフォーマーでした、ザ・ビートルズのような素晴らしいソングライターではなかったけれど。みんなロリーのことをザ・ゴールデン・ボーイだとかミスター・ショービジネスと呼んでいたんですよ」と語っている。
リンゴは18歳で1959年にロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズに加入し、1962年にザ・ビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインに見出されザ・ビートルズに加入するため同バンドを脱退している。
ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズは、リンゴ脱退後もバンド活動を続け、1964年にはブライアンがプロデュースした楽曲を含むシングルを数枚リリースしたものの、ヒットには至らなかった。BBCラジオ番組『ラジオ・マージーサイド』のMCであるスペンサー・リーは、今回見つかった音源について「演奏には荒っぽさがありますが、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズは当時とても人気があり、もしかしたら1960年3月にはザ・ビートルズよりも良いバンドだったのではないでしょうか」とも話している。
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