熱愛・破局・事件などの芸能ゴシップから、トレンド・グルメ・スポーツなどのスポット&イベント、便利・健康・天気などの生活情報まで、話題満載のワイドショーをイイとこ取りで紹介。これを見れば、1週間分のニュースを総ナメできる!

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●「上半期の“芸能ニュース放送時間ランキング”を深読み」【ミヤネ】

中島知子の芸能界復帰は実現するのか

各テレビ局のデータを総合したランキングを発表。主なところでは、20位に高嶋政伸と美元の離婚裁判、4位がAKB総選挙、1位は中島知子だった。

番組が注目したのは、11位の塩谷瞬二股騒動。塩谷と冨永愛の復縁がウワサされていることを紹介し、芸能ジャーナリストの井上公造も「世間で言われているほど冨永さんは塩谷さんを嫌っていない」と証言する。そして、この日ある会見に出席していた冨永を直撃し、「基本的に人を嫌いになるタイプではない」「ただ復縁はない。メールもしていない」というコメントを引き出した。その後、記者に「どうなの? 戻ったらおもしろいの?」と逆質問する冨永。記者に「おもしろい」と言われて、「ケッ!」と吐き捨てながらもニヤリ。もはや完全にネタ化されている。

27時間テレビではひたすらうろたえていた印象のタカ

●「笑い泣いた『27時間テレビ』を振り返る」【知り】

草彅剛の100kmマラソン激走、キングコング西野亮廣の新恋人登場、タカアンドトシ・タカの強制プロポーズ、フィナーレの大縄跳びなど、放送内容を振り返る映像を紹介。

田村淳は後輩タカのプロポーズに注目し、「もうちょっと時間を割いてあげないと、タカもああいう(微妙な)顔になってしまう。でも彼女の食い気味の返事がよかった」とドッキリ巧者ならではの視点からコメント。

プロポーズはやりすぎの感があったが、例年より感動できたような気もする。“一生懸命”や“涙”の嫌いなタモリがメインだったからだろうか。

●「速報! イチローがヤンキースへ電撃移籍」【スッキリ】

この日は、番組冒頭から各局イチロー一色。特に【スッキリ】は、別のニュースを途中で打ち切って会見を独占生放送するなど、多くの時間を割いていた。しかし、急きょ決まったことなので通訳を用意できず、全て英語なのでわからない……と思ったらコメンテーターのロバート・キャンベルが同時通訳をはじめた。大ファインプレーだ。

「少しわかりにくいけど、何とか聞けるかな」と思っていたら、イチローが話す日本語も日本語に通訳しはじめるキャンベル。すかさずテリー伊藤に「キャンベルさん、うるさいです」と笑いながらツッコまれていた。

しかし、「ジャイアンツに入りたいのと同じように、ヤンキースに入りたいというのはメジャー選手の夢」というテリーのコメントは、いかにもこの人らしい偏った見方だ。

●「仁科克基と多岐川華子が1年半でスピード離婚」【知り】

結婚発表時は大きく報道された2世カップルだったが、両家の母親が同席しての話し合いも修復には至らず。

進行の高橋真麻アナに話を振られた田中雅美は、「お二人を見かけたことがあって、ラブラブでした。でも、どこの家庭もいろいろあるんですよ」と笑顔でフォロー。続いて振られた住吉美紀は、「仕事のすれちがいが最初からあったし、まだ20代ですよね?」とこちらも前向きなフォロー。そこに伊藤利尋アナが、「何でこの2人に話を振るかな~。理由は分かるけども!」と食いついた。真麻おそるべし、2人ともバツイチなのだ。さらに、真麻は「必ずしも結婚がいいってわけじゃないですよね!」と傷口に塩を塗り、自分を慰めつつコーナーを締めた。

●「すたーふらわー、生歌と“女優ごっこ”を披露」【スッキリ】

“子役界の2トップ”と言われる谷花音ちゃんと小林星蘭ちゃんのユニット『すたーふらわー』がテレビ初ライブ。キャンディーズをカバーした『年下の男の子』を口パクなしで元気いっぱいに歌い上げ、「世界中の人に聞いてもらいたい!」とアピールした。

その後、恋愛対象を聞かれ、花音ちゃんは「小学校6年生」と答え、星蘭ちゃんは「それ以上は……う~ん、わかんない」。コメントの最後に、子どもっぽさをきっちり残すバランス感覚が素晴らしい。

さらに2人は、「ふだんやっている」という“女優ごっこ”を加藤浩次におねだり。加藤が女優役、花音ちゃんがヘアメイク役、星蘭ちゃんがマネージャー役で正味2分の寸劇を披露したが、台本がないためグダグダに。加藤が「申し訳ない」と苦笑いする一方、2人は大はしゃぎで、「子役は慣れさせるな!」という鉄則が守られていた。

すたーふらわーの2人

●「速報、タカの公開プロポーズ、その後どうなった?」【知り】

『27時間テレビ』での公開プロポーズ続報。『笑っていいとも!』終わりの新宿アルタ前でタカアンドトシ・タカを直撃インタビューした。「あのあと帰ったら、彼女が喜んでくれてたんでよかったです」「母も喜んでくれて花を贈ってくれた」とタカ。

しかし、なぜか神妙な表情のタカを見た田村淳は、「全然うれしそうじゃないな」と爆笑。緊張しているのかもという話が出ると、「隣にトシがいないと不安でこうなっちゃうんですよ」とさらに爆笑していた。

この日、最後の大縄跳びで「実は40回目で引っかかったのは僕だったんです」と自白したタカ。失敗した理由は「心臓バクバクになって、プロポーズしたあとにこれで死んだら悲しすぎる」から。正直なのはいいが、かなり頼りない……奥さんはこの先苦労する?!

●「ロンドン五輪明日開幕、各番組が総力特集」【とくダネ】【スッキリ】【バード】

この日のワイドショーは、そろって五輪直前特集。【とくダネ】は続々とロンドン入りする選手たちを追いかけ、【スッキリ】は過去の感動シーンを振り返り、【バード】は開会式にジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が現れるという噂にクローズアップした。フライング気味だが、いじめやオスプレイの暗いニュースよりはマシか。

【とくダネ】の小倉智昭は、早くもロンドンへ飛んでしまい不在。スタジオをあっさり空けてしまう潔さはある意味スゴイ。その他各番組は、競技日までに有力選手たちの家族や、過去の代表選手たちと会って話を聞いているところだろう。

2ndシングル「大人ジェリービーンズ」の発売記念イベントに登場した渡辺麻友この写真の記事を読む

●「AKBまゆゆ、シングル発売イベント」【スッキリ】

渡辺麻友がソロシングル『大人ジェリービーンズ』発売イベントの中で、来年の総選挙1位獲得を祈願した。その他のお願いごとを聞かれたまゆゆは、「朝ちゃんと起きれるようになりたい。お母さんに起こされても気付かないので重症ですね」と純性アイドルな回答。

スタジオの天の声(山里亮太)が、「これは朝起こして欲しいというメッセージですよね。毎朝早く起きている私への!」と反応すると、すかさず加藤浩次が「いいよ。電話しろ。そしてつかまれ。罪状はストーカーだよ」とバッサリ。「電話番号を知らないのでどうにもこうにも動けません……」と天の声を意気消沈させた。キモイくだりは冷徹に斬るのがMCの務めであり、最大の愛情だ。


●「すでにスポーツ番組と化したワイドショー」【とくダネ】【スッキリ】【バード】

この日は各番組ともに8~9割がロンドン五輪ネタ。その内容に番組のカラーが現れていた。

【とくダネ】の小倉智昭はロンドンから生出演。開会式や競技について話し始めると思いきや、話題はまさかのロンドン観光へ。「『これがロンドンタクシーか!』と思ったり、ピカデリーサーカスに来て『どこにサーカスがあるんだ』って」とボケるなど、とにかくハシャいでいる。ある意味この人も“五輪おじさん”だ。

【スッキリ】のテリー伊藤は、恒例のメダル予想。「この選手はバナナが好きでね……」なんてどうでもいい話を入れつつ、「金25個、銀9個 銅17個、合計51個取りますよ!」と大風呂敷。そして締めは、お決まりの「クックッカァ~」と奇声をあげての気合注入。これをやるほど視聴者のテンションが下がること、誰か教えてあげて。

【バード】の羽鳥慎一は、上記2人のような主観コメントは一切なし。メダル候補を丁寧に紹介し、長嶋一茂らコメンテーターたちに話を振っていた。ただ、それに続くコーナーが渋い。トランポリン王国・石川県、五輪復帰を願う女子ソフトボール上野由岐子という玄人好みの内容で差別化を図っていた。


週末に、俳優・高良健吾とモデル・野崎萌香の熱愛報道が飛び込んだおかげで、ロンドン五輪の完全侵略を逃れた芸能ニュース。閉会式までの2週間はさらにその可能性が高まるわけだが、チラチラ小出し報道されるであろうゴシップをしっかり拾っていきたい。

きむら・たかし

コラムニスト、芸能・テレビ評論家、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超える重度のウォッチャーであり、雑誌やウェブにコラムを提供するほか、業界通として『芸能★BANG!』(日テレ系)などに出演。取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、著書は『トップ・インタビュアーの聴き技84』など。