帝国データバンクの大型倒産速報によると、アーティストの招聘、コンサートの企画会社、ザックコーポレーションは、6月12日に東京地裁より再生手続き廃止決定を受けた。

保全管理人は河野慎一郎弁護士(港区浜松町1-2-17、電話03-5733-6747)。

帝国データバンクによると、ザックコーポレーションは、1987年(昭和62年)1月に設立されたアーティストの招聘、コンサートなどの企画会社。扱うアーティストは、ロックからバレエ・クラシックまで、音楽及び演劇分野全般に及び、過去の招聘アーティストには、「マドンナ」「スティング」「ボン・ジョヴィ」「アース・ウィンド・アンド・ファイア」「アリシア・キース」「熊川哲也」「東儀秀樹」らがいたという。

また、男性で結成されている「グランディーババレエ団」の公演を長年手がけていることでも知られていたといい、2008年4月期には年収入高約9億8800万円を計上していた。

だが、昨年行った東日本大震災被災者チャリティイベントにおいて、招聘した海外アーティストの関係で、大手レコード会社と興行上のトラブルが生じたほか、その他にもトラブル処理や回収不能債権を抱えていたことから、次第に資金繰りが悪化。多くの取引先などに対して支払いに支障を来たす事態となっていたという。その後も資金調達などのメドが立たず、「2月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請していた」(帝国データバンク)。

その後、3月5日に再生手続き開始決定を受けていたが、再生のめどが立たず、再生計画案の提出が難しくなったことから、今回の措置となったという。

帝国データバンクによると、負債は約9億5300万円。

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