帝国データバンクの大型倒産速報によると、元・総合格闘技「K-1」の運営会社FEGは、3月14日に第三者から破産を申し立てられ、5月7日に東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は窪田英一郎弁護士。債権届け出期間は6月11日までで、財産状況報告集会期日は7月30日午後1時30分。

帝国データバンクによると、FEGは2003年9月、ライツコム(旧・K-1)から総合格闘技「K-1」に関連するイベントの企画・制作・運営事業を引き継ぐ形で設立。ライツコムの代表を務めていた石井和義氏が2003年2月に法人税法違反容疑で逮捕されたことを受け、取引先との関係を継続するために同社らが保有していた「K-1」に関するイベント興行権を受け継ぐ形で事業開始に至ったという。

2003年の年末には大相撲元横綱の曙と当時の人気レスラーであったボブ・サップの対戦カードが話題となったほか、以降も話題性のある選手を発掘し、ゴールデンタイムや大晦日のテレビ放映が恒例となるなど格闘技大会として一定の認知度を得ていた。

だが、帝国データバンクによると、ここ最近は、スポンサー企業の業績悪化によってスポンサー収入が減少するなか、K-1のタレント不足によりファン離れが進み、入場者数の減少を余儀なくされるなど資金繰りが悪化。出場選手に対するファイトマネーの支払いに遅延が発生するなど財政難から2011年の「K-1 GRAND PRIX」の開催が中止となり、動向が注目されていたという。

なお、現在「K-1」の企画・主催・制作運営は、「香港のK-1グローバルホールディングスが行っている」(帝国データバンク)。