映画「劇場版テンペスト3D」ジャパンプレミアが15日、東京・新宿ピカデリーで行われ、舞台あいさつに仲間由紀恵、塚本高史、吉村芳之監督が登壇した。

左から、吉村芳之監督、仲間由紀恵、塚本高史
(C)2011「劇場版テンペスト3D」製作委員会

本作は、2008年に刊行された池上永一による歴史小説『テンペスト』を原作に舞台化、NHK BS時代劇のドラマ化を経て、沖縄返還40周年を迎える2012年に3D映画として劇場公開される。日本、中国、欧米の間で揺れ動いた19世紀の琉球、世界遺産・首里城を舞台に真鶴(仲間由紀恵)が、男の孫寧温(仲間由紀恵)に成りすまして政治の世界に身を投じていく姿を壮大なスケールで描く。主演は「1人2役」の仲間由紀恵、そのほか谷原章介、塚本高史、高岡早紀、GACKT、奥田瑛二らが名を連ねている。

新宿ピカデリーの大階段に敷かれたレッドカーペットでは、劇中に登場した世界遺産・首里城を豪華セットで再現。さらに琉球衣装を着たエキストラが登場し、琉球舞踊が披露された。

その後、場所をスクリーンに移して舞台あいさつが行われ、舞台・ドラマ・映画と3作続けて同じ主人公を演じてきた仲間は「真鶴と寧温の琉球を思う強い気持ちが私の中で重なって、撮影しているときは本物の寧温になったような気持ちで演じていました。まぶしいくらいの沖縄の色彩を感じていただければと思います」、「男性陣と一緒の撮影では、みんなが男として接してくれることが新鮮でとてもうれしかったです」と、演じた役柄への思い入れを語った。そして「朝早い撮影だったからか、たまにヒゲがズレていたことを仲間に突っ込まれた塚本は「ずれてないよ!ずれてたらNGになっちゃうでしょ!なんだ、この主役は!(笑)」と切り返し、会場の笑いを誘っていた。

また、この日は毎日小学生新聞の小学生記者や法政大学の学生からも質問が投げかけられ、―寧温のような理想のリーダー像を問われた仲間は「何かを守りたいという強い気持ち、何度嵐がきてもあきらめないで立ち向かっていく勇気が大事。強い信念を持って進んでいく人は引っ張っていく力があると思います」とアドバイス。

吉村監督は、2人の演技について「仲間さんは舞台のときに、すでにベースができていたから、もう感心しながら見ているだけでした。まるで沖縄の太陽のように現場を明るく照らしてくれた。塚本くんとは沖縄の歴史や文化についてたくさん話しましたね。寧温と朝薫、2人のシーンは全部ラブシーンだと思って演じてもらった」と発言、すると塚本は「おかげで仲間さんの髪の毛に触らせていただきましたよ」と照れながら話していた。

映画『劇場版テンペスト3D』は、2012年1月28日より全国公開。それに先がけて1月14日より沖縄では先行公開される。