政府の原子力災害対策本部は5日、4日までの検査結果から、原子力安全委員会の助言を踏まえ、福島県に対し、福島県福島市(旧福島市の区域に限る)において産出された2011年産の米について、出荷制限を指示した。

福島県では2日、同市の渡利地区において、3戸の農家で収穫された米から、国の暫定規制値(500ベクレル/kg)を超える、510ベクレル、550ベクレル、590ベクレルの放射性セシウムが検出したと発表。3戸の農家では、生産された米は、自家保有米として自宅に保管されており、出荷されたものはなかった。これを受け福島県では、福島市旧福島市の米について、出荷を自粛するよう要請していた。

今回政府の原子力災害対策本部は、福島県福島市(渡利地区を含む旧福島市の区域に限る)において産出された2011年産の米について、出荷制限を指示。福島県によると、福島市の渡利地区は、すでに2011年産の米について出荷制限の指示が出ている福島市大波地区に隣接する区域。また、福島市の旧福島市の区域は、現在の福島市の総面積の約10分の1に相当し、現在の福島市の全域ではないという。