政府の原子力災害対策本部は17日、11月16日までの検査結果から、原子力安全委員会の助言を踏まえ、福島県に対し、福島県福島市(旧小国村の区域に限る)において産出された2011年産の米について、出荷制限を指示した。

出荷制限に至る経緯としては、11月14日、生産者の依頼により、福島市大波地区(旧小国村)で生産された玄米をJA新ふくしまの簡易分析器(NaIシンチレーションγ線スペクトロメータ)で分析した結果、食品衛生法の暫定規制値(500ベクレル/kg)を超える値を検出。同日、この玄米を福島市放射線モニタリングセンターのゲルマニウム半導体検出器で再度分析したところ、同水準の値が検出されたことから、同日夕に福島県に連絡があった。

福島市から連絡を受け、福島県は15日、この生産者の玄米を米の放射性物質調査本調査の方法に準じてサンプリングし、16日までに県農業総合センターで分析を行った結果、暫定規制値を超える630ベクレル/kgの放射性セシウムが検出された。

政府の原子力災害対策本部は17日付けで、福島県に対し、「福島県福島市(旧小国村の区域に限る)において産出された2011年産の米について、当分の間、出荷を差し控えるよう、関係自治体の長及び関係事業者等に要請すること」との指示を行った。