2012年1月1日にWOWOWプライムで放送するドラマ『學』(20:00~)の制作発表が21日、東京・赤坂のカナダ大使館で行われ、仲代達矢、高杉真宙、八千草薫、脚本の倉本聰、雨宮望監督が出席した。

左から高杉真宙、仲代達矢、倉本聰、八千草薫、雨宮望監督 拡大画像を見る

『學』は、『北の国から』などの脚本家・倉本聰が1992年に執筆したオリジナル脚本のドラマ。突き飛ばして殺害してしまった4歳の少女の遺体を遺棄したことがばれ、生きる気力さえ失った14歳の少年・學(高杉真宙)が、祖父の信一(仲代達矢)に連れられてカナダの険しいロッキー山脈へ旅に出るという物語。信一が、命をかけて學を再生させる姿を描いていく。

手掛けた脚本のドラマ化は、昨年8月14日にTBS系で放送された『歸國』以来となる倉本。「仲代さん、八千草さん、高杉君ととっても良いメンバーが揃いましたので、期待しております」とあいさつ。「当時はコンピューターが子供たちに入り込んだ時。酒鬼薔薇事件(1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件)などが起きた世の中で、若者が崩壊していく様子を描いてみたいと思いました」と脚本化した経緯を説明し、MCからの「ドラマの魅力は?」と問われ「作り手にとって魅力と言われるのは恥ずかしい質問ですね(笑)」と苦笑いを浮かべた。

主演の仲代は「20年もこんな素敵な作品がテレビで放送されなかったのかと不思議に思いましたよ」と驚きを隠さなかったが、「この役をいただいて嬉しかったです」と満足気。また、一昨年に舞台でデビューしたばかりの新人の高杉については「監督の過酷な要求に良く頑張って演じてましたよ」と賞賛したが、その高杉に「私は60年間俳優をやってきて、変な商売だな~と思った。ちゃんと勉強して大学に行き、幸せをつかんで子供を生むという生活もあるぜ」とアドバイスを送って会場を笑わせていた。