東日本大震災の影響による計画停電で、一気に高まった節電意識。日々の料理もガスや電気を極力使わない"節電・節ガスレシピ"が注目を集めた。レシピ本『えこまんま』(AB判・88ページ 定価1,050円 発行: 旭屋出版)は、電子レンジやフードプロセッサーといった調理家電や火を極力使わず、時間をかけて、手をかけてつくる料理を紹介した一冊。著者の汲玉(きょうぎょく)さんは、「昔ながらの手作業でつくることで、食材本来の食感や風味を楽しめる」と話す。

『えこまんま』汲玉 著 AB判・88ページ 定価1,050円 発行: 旭屋出版

フードプロセッサーやミキサーの代わりにすり鉢、おろし金を使うことで、香りが引き立ち、なめらか度合いも簡単に調整可能。野菜や魚は、お日様の下で干すと旨みが凝縮する。火や電気の使用は必要最低限ということで、コーンスープもなんと同書では生のとうもろこしのまま調理している。"節電・節ガス"にも一役買っているレシピではあるが、少しつくり方を変えてみるだけで、今まで出会えなかったおいしさを発見できる。

同書の担当編集は、「『なるほど、ミキサーとおろし金ではこんなに味が違うのか』『漬けたり干したり、ゆっくりと流れる時間が味わいを生むんだ』とつくるごとに発見があります。家電製品に頼らないからって、昔懐古でもなく、ケチッてつくる料理でもありません。シンプルだけれど、実はとっても心豊かで楽しくおいしいのが『えこまんま』だと、わかると思います」と同書をアピールしている。