12月1日付けでジェットスター・ジャパンCEOに就任する鈴木みゆき氏

ジェットスター・ジャパンは11日、CEO(最高経営責任者)を発表した。CEOに就任するのは鈴木みゆき氏。鈴木氏は航空業界では数少ない女性CEOであることと、これまでロイターやITサービス企業などでビジネスの経験を積んだ航空業界外からの転職であることから、日本に誕生する新しいLCC(ロー・コスト・キャリア=格安航空会社)を強く印象付ける人選となった。

鈴木CEOは、「ジェットスター・グループはアジア・太平洋地域で最も事業規模が大きく、90年以上の歴史あるカンタス航空傘下のLCCであり高い事業能力と安全基準を持つ。また、ジェットスター・ジャパンはカンタス航空、日本を代表する航空会社JAL、三菱商事の強力な支援を受けて設立されたLCC」とその強みを述べた上で、「国内航空運賃の低廉化を追求する」と語った。

ジェットスター・ジャパンは従来運賃より40%割引した運賃の設定を公言しているが、「日本国内ではすでに58%割引などの運賃も出ている」(ブルース・ブキャナン・ジェットスターグループCEO)と、さらに割引率の高い運賃の検討を示唆するとともに、「同じ日の同じ時間帯に他社により安い運賃があった場合、さらにその額を10%下回る料金を提供する『プライス・ビート・ギャランティ(最低価格保証)』を設定している」(ブキャナンCEO)と、競合他社に負けない低価格を強調した。

「ジェットスター・グループの乗客のうち10人に1人は初めて飛行機で旅する人。常に新しい市場を開拓している」とブルース・ブキャナン ジェットスターグループCEO(写真左)

また、スカイマークが成田 - 札幌、旭川、福岡、那覇線に980円のWEBバーゲン運賃を設定したが、こうしたキャンペーン価格にも最低価格保証が適用されるのかという点に対しては、「対象になる」(ブキャナンCEO)ときっぱりと答えた。

日本の本格的なLCC誕生を期待させるジェットスター・ジャパンの運航開始は2012年末の予定だ。

ジェットスター・ジャパンは2012年半ばに就航路線を発表予定。札幌、福岡、沖縄を含む路線を検討中。2013年中には近距離国際線も就航予定