こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

さて今年2011年ですが、何とマリオ生誕30周年とのこと。世界中で30年もの間愛され続けているキャラクターというのもそうはいないのではないでしょうか。ニコニコ動画にもマリオファンによるこんな動画が投稿され、30周年を祝っていました。

何と総勢40名にも及ぶメンバーによる合作ファンムービー。マリオの30年間の歴史がぎゅっと凝縮されて詰まっており、過去のシリーズの名場面をアレンジされた軽快なBGMと共にオリジナルPVで振り返ることができます。これぞまさにファンによるファンのための動画! 参加メンバーはいずれも過去に高レベルな動画制作を手がけてきた職人たちであり、今作でもその技術が存分に発揮されています。コメントでマリオへの熱い思いを書き込むもより、動画を流しっぱなしにして思い出に浸るもよし、それぞれのやり方でマリオ生誕30周年を祝いましょう。

……さて、そんなマリオですが、ニコニコ動画では黎明期より様々なファンによる動画が投稿されていました。今回はそんなマリオの関連動画をご紹介しつつ、改めてマリオの魅力に迫ってみたいと思います。

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まずはやっぱりこれ! スーパーマリオワールドのBGMをアレンジした動画に別のユーザーがイラストをつけたニコニコらしいコラボ動画であり、元動画の作者はプロの作曲家としても活躍中の「ヒャダイン」。イラストレーターは美しい少女から小汚いオッサンまでを描き分ける高い画力の持ち主「COCO」。音楽とイラスト、ハイレベルなそれぞれの技術にマリオへの愛が合わさって完成した本作は、ニコニコ動画におけるマリオファンムービーの代表格と言えるでしょう。

……そうかと思えば、こんなシュールな動画が投稿されるのもニコニコ動画ならでは。タイトルの通り、膝を悪くしたマリオがひたすら階段を上がる様子を手描きでアニメ化した動画であり、ラストには衝撃ならぬ"笑撃のオチ"が待っています。いったい何をどうすればこんな発想が出てくるのか……これもある意味、ファンの愛(?)のなせる業、なのでしょうか。

知らない人も多いかもしれませんが、かつて任天堂とスクウェア(現スクウェア・エニックス)が共同開発した「スーパーマリオRPG」というゲームが発売されていました。そしてその中で使用された楽曲「森のキノコにご用心」は、本作屈指の名曲としてファンの間で高い人気を誇っており、海外ファンのMartin Hagwallが歌詞をつけて歌ったアレンジ版楽曲がFLASHムービーに使用されネットで話題になっていました。それはもう随分昔、ニコニコ動画がまだできる以前の話ですが、空耳から「VIP先生」などと呼ばれていたこのFLASH作品がその後ニコニコ動画でも人気となり、あの「組曲『ニコニコ動画』」などにも取り上げられて現在に至る――という流れがあったわけです。こうして見るとマリオ本家はもちろん、ファンの活動にも長い歴史があることが実感できますね。

最近ではこんな動画も話題になっていました。渋谷・原宿といった都内の町をマリオとルイージに扮した二人組がカートで走るという動画で、何ともシュールな光景が繰り広げられています。もちろん合成などではなく、カートも公道の走行OKなもの。渋谷109前で停車しているときには人だかりができる人気ぶりで(そりゃそうでしょうね……)、近くを通りかかった外国人も「マリオ! ルイージ!」と大はしゃぎ。さすがは世界的なヒーロー、マリオです。これだけの見物客を集められるキャラクターって、果たしてマリオ以外にあと何人いることやら……。そう考えるとやはりマリオってすごいんだなと改めて気づかされますね。

この他にもニコニコ動画にはまだまだたくさんのファンによるマリオ関連動画が投稿されており、そしてこれからも増え続けることでしょう。生誕30周年を迎えたマリオが今後どう進化していくのか、ファンの動きも含め目が離せません。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。