東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県内で、移動販売車を利用したセブン銀行が移動型ATMサービスをスタートしてから1カ月余りが経過した。これまでに同県内のべ約10カ所を巡回。利用者からは「セブン-イレブンにあるATMと一緒とは便利」「よくここまで(来てくれた)。どうもありがとう」といった喜びの声が上がっている。

移動型ATMサービスは、移動販売車でATMを積んで走る

移動型ATMサービスは、雑貨や飲料品など販売する移動販売車にセブン-イレブンに設置されているATMと同じものを積み、被災地を巡回している。提携金融機関568行との取引が可能で、キャッシュカード以外にクレジットカードにも対応する。ただし、nanacoチャージと海外カードサービスは使用できない。

被害が甚大だった宮城県塩釜市・石巻市に1台、南三陸町と気仙沼市に各1台計3台の「移動ATM車」を投入。2トントラックの荷台にATMを据え付けた。初日となる5月21日は同県北塩釜市のセブン-イレブン北塩釜店駐車場で運営を開始。1日で30件の利用があった。その後は1日1台で20件前後の利用があるという。

震災当初、セブン銀行のATMは東北、関東などで約2,100台がストップ。3月末時点で70台がサービスを休止していた。復興作業が進む中、5月では約20台近くが稼動しているが、まだ復旧のめどがたっていないATMもあり、利用者にとっては不便な状況が続いていた。

移動型ATMサービスはスタート当初、いくつかの課題があったが、稼動している3台の「移動ATM車」それぞれが試行錯誤しつつ、サービスを提供している。たとえば、雨がトラック内に漏れてきた際にはATMをトラック荷台の奥に設置したり、雨よけのビニールシートを垂らしたり。或いは、プライバシー確保のためカーテンを設置するなど、利用者のニーズを聞きながら対応している状況だ。

2トントラックの荷台にATMを据え付け、被災地を走る

利用者の中には「このトラックにATMがあるなんて知らなかった。周囲に広めておいてあげるよ」と言ってくれた人もいるという。「移動ATM車」が現在どこにいるのか知りたい場合は、セブン銀行テレホンセンター(0120-77-1179)に連絡を。移動型ATMサービスは8月までサービスを提供する予定で、震災の復興状況を考慮しながらATMサービスを見直していくという。