ムーディーズ・ジャパンは29日、アコムの長期発行体格付及び無担保債務格付をBaa3からBa3に、プロミスの長期発行体格付及び無担保債務格付をBa1からB1に格下げしたと発表した。アコム、プロミスとも、格付見通しはネガティブである。

ムーディーズ・ジャパンでは、今回の両社の格付の格下げについて、「武富士の会社更生プロセスに端を発する事業環境の悪化に対するムーディーズの懸念を反映したもの」としている。武富士の破綻により、同社と重複する顧客を中心として利息返還請求が両社に対しても増加しており、「リスク耐性の十分性が低下している」(ムーディーズ)と見ている。

また両社について、「引当金の水準は現状の利息返還関連の損失に対して少なくとも1年程度のカバー水準はあると見られる」としながら、「今後の損失水準を十分にカバーできず、格付水準の維持は難しい」(ムーディーズ)。「ボトムライン利益の水準を安定化させ、資本水準を十分に蓄積するには相当の時間がかかる」(同)。