東京メトロは17日、地下鉄銀座線向けの新型車両「1000系」の概要を発表した。2012年春に1編成を投入し、2013年から量産型を導入。現在運行している01系を順次、1000系に置き換える予定。

東京メトロ銀座線「1000系」イメージ

かつての銀座線の顔「1000形」

外観は銀座線開業時から40年にわたって運行した旧1000形の塗色を採用し、車体は明るい黄色、屋根回りはえんじ色。立体的なヘッドライトも復活するなど、レトロ調なデザインを採用したという。

「1000系」車内

一方、車内は最新のデザインと設備を導入した。乗降扉上部に17インチワイド液晶を2画面設置して「乗り換え案内」「駅設備案内」などの情報を提供するほか、ロングシート中央に縦の手すりを設置する。座席はひとりあたりの座席幅を拡大し、クッションを改良して座り心地を向上するとのこと。

冷房設備は従来より小型で1.4倍の能力を持つ装置を採用。連結面ドア、座席横の仕切り、荷棚に透明な強化ガラスを採用して、開放的で快適な空間にするという。

車軸がカーブに合わせて舵を切る「操舵台車」のしくみ

走行装置については、永久磁石モーターと最新の制御装置を採用して、01系より約20%の駆動電力を削減できる見込み。また、最新技術として「操舵台車」を採用する。操舵台車は自動車の車輪のようにカーブに沿って車軸が動くため、曲線通過時の車輪とレールの摩擦によるきしみ音や振動を低減できるとのこと。