樽見鉄道(岐阜・本巣市)はこのほど、新型車両「ハイモ330-701」を導入した。国や岐阜県、および沿線の大垣市、瑞穂市、北方町、本巣市、揖斐川町の補助を受け、老朽化している「ハイモ230-312」(1987年製)を置き換える。

樽見鉄道「ハイモ330-701」。客室はロングシートで側面窓は固定。遮光設備は従来の横引きカーテンからロールスクリーンに変更された

同車両は新潟トランシスのローカル線向け軽快気動車「NDCシリーズ」を樽見鉄道仕様としたという。車体長は18m。エンジンは新潟原動機製の330馬力で、在来車より10%ほどパワーアップ。「真夏の最大冷房時や真冬の積雪でも力強く走れる」(同社)。座席はすべてロングシートで、通勤通学輸送の主力車両になるとのこと。側面の客室窓は安全のため固定式。正面連結器まわりは踏切事故対策のスカートを装着している。

左右の扉位置が同じになったため、運転席横の空間があり前面展望を楽しめる。大垣側は車椅子用スペースとなっている

電子化が進んだ運転席。ブレーキ制御も電子化され制動力が高まった。タッチパネル式モニターは運転状況や車両の異常をリアルタイムで表示。空調や車内放送の操作もここで行う

同車両は24日に搬入され、25日に試運転を実施したとのこと。今後は練習運転などを経て、2011年2月から営業運転を開始する予定。