映画『桜田門外ノ変』が公開初日を迎えた16日、都内の劇場で行われた舞台あいさつに、大沢たかお、長谷川京子、加藤清史郎、渡辺裕之、生瀬勝久、中村ゆり、伊武雅刀、北大路欣也ら主要キャストと佐藤純爾監督、主題歌「悲しみは雪に眠る」を歌うalanが出席した。

後列左から佐藤純爾監督、中村ゆり、生瀬勝久、渡辺裕之、alan、前列左から北大路欣也、大沢たかお、加藤清史郎、長谷川京子、伊武雅刀  拡大画像を見る

本作は、安政7年(1860年)に起こった「桜田門外の変」を史実に基づいて描いた時代劇。大老・井伊直弼(伊武)が「安政の大獄」を実施し、尊王攘夷を唱える水戸藩主・徳川斉昭(北大路)らを弾圧する。この暴挙を食い止めるため、水戸藩士らが井伊の暗殺を計画。暗殺の実行部隊で指揮を執ることになった関鉄之介(大沢)とその家族を中心に、事件に関わった人々の心情を描いている。

息子役の加藤の一生懸命なコメントに思わず笑顔の大沢&長谷川

主演の大沢は「2010年の日本で暮らす皆さんに、何かを届けたいという思いで撮影にのぞみました。主演という立場に関わらず、一映画人としてこの作品に携われたことが何より光栄です」と神妙な表情であいさつ。本作に参加したことが大きな転機になったそうで、「現代を生きるわたしたちは、命をかけて戦った水戸藩士など、たくさんの命の上に生きているということをあらためて考えさせられました。俳優として、大きなものと向き合うきっかけになったと思っています」とコメント。大沢演じる関の妻・ふさを演じた長谷川も、「男性陣と一緒に戦いの場には参加できなかったけど、"家を守る"という当時の女性の使命を果たしたつもりです。多くを語らず男性の思いを察するという現代人女性とは違う感覚から、多くのことを学ぶことができました」と語った。

また、桜田門に近い紀尾井町に住んでいるという北大路は「毎日、桜田門付近を通っております。その場所で壮絶な事件があったのはたった150年前なんですよね。いろんな感慨がありますが、男の強い思い、女の美しい思いをこの映画で見た気がします」と作品を評していた。

「桜田門外の変」が起こった当日と同じように、会場でも“雪”を降らせる演出が

映画『桜田門外ノ変』は丸の内東映1ほか全国公開中。