女優の榮倉奈々が2011年公開の時代劇映画『のぼうの城』(犬童一心・樋口真嗣監督)のヒロイン役として出演することが8日、分かった。榮倉は時代劇初挑戦。野村萬斎が演じる主人公の成田長親の従兄弟で成田家当主・成田氏長の娘・甲斐姫を演じる。

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同作は、和田竜が書き下ろしたオリジナル脚本をもとにした映画化作品。小説は40万部を越えるベストセラーとなり、第139回直木賞にもノミネートされている。天下統一を目前にした太閤・豊臣秀吉が、石田三成に2万の大軍をもって落とせと命じた忍城。その石田三成の水攻めに、"でくのぼう"と揶揄されていた長親が総大将に立ち、たった500名で迎え撃つというストーリー。

榮倉が演じる甲斐姫は、誰もが見とれる美しい外見を持ちながら、百姓の仇打ちのために自ら刀を握り、ときには侍をも投げ飛ばすなど男勝りな一面もある女性。主人公・長親に一途な想いを寄せる一方で、敵対する豊臣家からもその美貌は一目置かれ、その存在によって忍城の運命が左右されることになる。

乗馬、合気道の練習、甲斐姫にまつわる歴史書を読むなどして「すっかり戦国モノのファンになった」と語る榮倉は、8月末の撮影初日から早速華麗な乗馬シーンを披露。「実際、北海道の巨大なオープンセットに初めて足を踏み入れた瞬間、そのスケールの大きさにテンションがあがりました。緊張や不安よりも、楽しみ、ワクワク感でいっぱいです。時間を超えて、当時の世界に生きている感覚を味わい、のびのびとお芝居ができたないいなと思っています」と意気込んでいる。

「女優としてのスケール感や、ワイルドさと繊細さをあわせもつところが甲斐姫に通じているのではないかと思います」と監督も期待を寄せている

日本映画史上最大規模というオープンセットが北海道・苫小牧に設営され、10月下旬まで撮影が続く